女芸人ゆりやんレトリィバァ(30)が都内で10日、自身の写真や声のデータをスキャンして作ったAIアバターと初対面した。

 所属の吉本興業が、アメリカの人工知能(AI)企業と合弁会社を設立。3Dアバターを用いたバーチャルタレント事業に進出する。ゆりやんは、吉本芸人のAIアバター第1号となった。

 ゆりやんのデータを取ったのは2年前で、36キロ痩せる前だ。大スクリーンに現れた〝AIゆりやん〟は太ったままで、ステージに立つ本人との対比はまるで、ダイエットCMのよう。

 司会者からも「ビジュアルがなんか、AIのほうがゆりやんぽかったですよ」と突っ込まれたが、本人には感動の初対面で、第一声は思わず素に戻って「え~スゴイ」。

 担当者によると、英語が話せてキャラクターが立っているため、ゆりやんは「アバターにしやすかった」という。ただこんなに体形が変わるのは「想定外」。ちなみにこのAIゆりやんをやせさせるのは大変ではなく、担当者いわく「1号ができたんで、次からはもう自由自在」とのこと。

 このバーチャルタレントは、日本語で作った台本を、本人の声で流ちょうに読み上げる。自動翻訳技術で英語、中国語、韓国語、さらには関西弁に変換もできる。本人が実際話してないことを言わせたりもできるが、ゆりやんは「言っちゃったこと(失言)も全部AIアバターのせいにすれば…」とニヤリ。

 自分の〝分身〟が英語や中国語を駆使し多才ぶりを発揮したところで、ゆりやんはスクリーンに向かって「ネタやんねやったらなぁ、まー(間)、間違えんなよ!」と忠告した。