R―1とは逆にM―1は高齢化? 漫才日本一決定戦「M―1グランプリ2020」の準決勝が2日、都内で行われた。終了後、決勝進出者発表会見が行われ、決勝進出の9組が発表された。

 準決勝に進出した26組の中から決勝進出を果たしたのはアキナ、マヂカルラブリー、見取り図、錦鯉、ニューヨーク、おいでやすこが、オズワルド、東京ホテイソン、ウエストランドの9組。これに、決勝と同じ20日に行われる敗者復活戦を勝ち上がった計10組で、栄冠をかけ争われる。

 注目されるのが、ピン芸人のおいでやす小田とこがけんが組んだ、おいでやすこがだ。2人とも「R―1ぐらんぷり」決勝の常連だったが、先日規定が変更され、来年の「R―1グランプリ2021」から、キャリア10年以内の芸人しか出場できなくなった。

 ともに芸歴10年以上で、小田は42歳、こがけんも41歳と、両者40代。決勝進出に小田は「新しい行き場所が見つかりました!」と大喜びだった。

 これよりもベテランなのが錦鯉だ。49歳の長谷川雅紀と42歳の渡辺隆のコンビで、結成8年半だが、芸歴は長谷川が26年、渡辺は21年の大ベテラン。長谷川は「49歳で出られて、人生の折り返し地点からの大逆転を狙う」と鼻息荒く語った。

 これに対し、まだ25歳の東京ホテイソン・たけるは「雅紀さんはお父さんと同い年」と笑わせた。

 お笑い関係者は「R―1は新しいスターを発掘することを目指し、“芸歴10年以内”という縛りを設けた。でもM―1の規定は“結成15年以内”だけ。芸歴何年目でも、新しいコンビを組めば、規定が変わらない限り、何歳でも出られる」と指摘する。

 そのため今後は、芸歴10年を超えてR―1に出られなくなった芸人も、コンビを結成してM―1に出ることが予想される。

「長年苦労した錦鯉が決勝進出したのを見て、『自分たちもまだやれる!』とM―1に挑戦するのでは」(同)

 来年以降のM―1は、さらに“高齢化”するかもしれない!?