無期限芸能活動自粛処分となったジャニーズの〝長男〟近藤真彦(56)の不倫報道に対し、テレビ局の〝忖度〟が話題となっている。そうした中、日本テレビ系の情報番組「スッキリ」のMCを務める加藤浩次(51)が「1週間、報道しないのは当たり前」と発言したことに、批判の声が上がっている。これでは「渡部建がかわいそう」というのだ。

 近藤の不倫問題については、ダウンタウンの松本人志が15日に放送されたフジテレビ系の情報番組「ワイドナショー」で、「長い歴史の中で、大手事務所をスルーしましょうっていうのが、各局染みついちゃって」と話した。さらに17日未明にジャニーズが、近藤の無期限活動自粛処分を発表。ワイドショーでも、ようやくこの問題を報じたことに、松本はツイッターで「ワイドショーが一斉に扱いだしたね。【おあずけ】タイム終了ですね」とつぶやいた。

 これに対し、正反対の主張を展開したのが加藤だ。17日放送の同番組で「この1週間、報道していないというのは、僕は当たり前だと思う」とコメント。その理由として「週刊誌で報道されたのをそのまま流すことはできない」「しっかりジャニーズ事務所の裏とか、近藤さんがコメントを出した上で、我々はやるということ」などと話した。

 だが、この主張には、業界内からは「いくらなんでもムリがある」との声が上がっている。

 芸能プロ関係者は「週刊誌の主張をそのまま報じることができないなんて、ワイドショーが言える立場なの? そしたら『アンジャッシュ』の渡部建は、所属事務所の人力舎が一切コメントを出していない段階でも、ワイドショーはメチャクチャに報じた。加藤の主張の通りなら人力舎がコメントするまで、ワイドショーはやっちゃいけないのでは。これでは渡部がかわいそうでしょ?」と指摘する。

 渡部だけでなく、今年1月に発覚した俳優・東出昌大の不倫報道が週刊誌で出た時も、「スッキリ」ではすぐに扱っていた。

「それなのに『この1週間、報道しないのは当たり前』というのは、いくら何でもムリがあるのでは。今回に関しては、どう見ても松本さんの方が正しいのでは」(同)

 ただ、加藤はもともと、ワイドショーのMCとして「芸能人にとって厳しいことも扱うべき」という考え方だったことで知られる。「スッキリ」のMCに就任して3か月後には、お笑いコンビ「極楽とんぼ」の相方である山本圭壱が未成年少女に対する淫行事件を起こし、所属の吉本興業から契約解除された(現在は復帰)。

 その時、加藤はこの問題から逃げることなく、番組で号泣しながら謝罪。声を詰まらせながら「山本のした反社会的行為は、許されることではないと僕も思ってます」と話した。

「吉本興業には『問題に触れずにスルーすべき』という意見の社員もいたが、加藤さんが説得して、きちんと説明した上で謝罪した」(テレビ局関係者)

 そうした中で加藤が「1週間、報じないのは当たり前」と主張するのは違和感を感じるところ。

「ジャニーズに対するテレビ局の気の使い方が異常だということ。日テレを代表するワイドショーのMCを長年務める加藤さんも、いつしかジャニーズに忖度するテレビ局サイドの考えが染みついているのでは。松本さんほどの大物になれば別だけど…」(前出の芸能プロ関係者)

 あらためて、〝ジャニーズ恐るべし!〟だ。