お笑いコンビ「爆笑問題」の田中裕二(55)が26日放送のNHKドキュメンタリー番組「ファミリーヒストリー」に出演。爆笑田中のルーツがひも解かれた。

 同番組は著名人の家族の歴史を本人に代わって徹底取材することで人気を博している。

 東京出身の爆笑田中だが、ルーツをたどると福岡県小郡市にその源流があった。田中家の初代は肥前の戦国大名・龍造寺家の武士だったという。

 鷺宮製作所のエンジニアだった父・正直(まさなお)さんについて、田中の姉の里美さんがテレビ初登場で語り「国宝級に(頭が)固かった」と明かした。母の影響を受け、現在、長男や長女がデザイナーとして活動しているが、まさか次男の裕二が漫才師になるとは思ってもいなかっただろう。田中はマッチこと歌手の近藤真彦や仮面ライダーが好きで、長男によれば「とにかく足が速かった」という。

 爆笑太田もインタビュー出演。「その人のことはよく知らない」とボケをかましつつも、大学時代を振り返った。田中がカーステレオにカセットテープを入れ、自身で声を吹き込んだ疑似歌番組「泣く子も黙るウーチャカちゃん大放送」を同級生に聞かせたエピソードを暴露し、田中も苦笑い。

 番組では爆笑問題が結成当時、田中の母親が他界するなど、シリアスな裏側も明かされた。

 父が田中の出世を涙して喜んだことには「初めて知りました。いろんな心配があったと思うんですけどね。オレの出たテレビを全部ビデオに撮ってくれて。正直、こういうことを知るとは思いませんでした。家族にも見せたいですね」と自分のルーツが知れたことに感慨深そうな表情を見せた。

 事務所の太田光代社長も出演。故立川談志が爆笑に「お前ら、天下獲っちゃえよ」と励ました逸話を語り、爆笑太田には「お前は田中を切るなよ。田中は日本の安定だ」とアドバイスしたことを振り返った。

 最後に田中は「来年56歳になるんですけど、母親が死んだ年なんです。こんなに若くして死んだんだと」と、あまり悲しい表情を浮かべない人間が少しだけ、目を赤くした。