ボンボンから米朝一門束ねる風格も 桂米団治の真骨頂は下ネタと風刺 

2020年10月15日 11時00分

桂米団治

 もうただのボンボンではない。落語家の桂米団治(61=顔写真)が、14日に神戸市の神戸新開地・喜楽館で「米朝ウィーク 桂米朝五年祭特別公演」(11月2~8日)の発表会見に登場した。

 上方四天王の一人で2015年に亡くなった桂米朝さん(享年89)の死後5年を記念した同公演を、大阪市の朝日生命ホール、サンケイホールブリーゼ、天満天神繁昌亭で、8月に開催した米朝一門。だが、喜楽館から「うちはまだやってません」と打診が。米朝さんの誕生日である11月6日の週に喜楽館でも開催の運びとなった。

 喜楽館のある新開地は、神戸を代表する歓楽街の一つだ。米団治は当地での父・米朝さんとの思い出は、落語以外はほとんどないというが、そこは個性派ぞろいの一門。兄弟子との思い出を聞かれると「(新開地のすぐ隣の)福原のソープランドのこと? 連れて行ってもらったことはありますけど、酔ってたから何もせず帰りました」と笑った。

 一方で、落語には遊郭を舞台にした演目も多い。

「江戸落語でも吉原の遊郭の話も出てくる。単にソープランドだとかキャバクラだとか排他するんじゃなくて、歓楽街全体は、男と女の時には妖しい、時には楽しい空間が醸し出されるんだよっていうのが文化なんですよ。だから、そういう華やぎで盛り上がるのはいいと思いますね」

 落語関係者がこう話す。

「米団治さんは、振られれば下ネタも風刺の利いた噺(はなし)もポンポン飛び出す。本人は『だからテレビに呼ばれない』なんてボヤいていますが、今やざこばさんや南光さんなど、くせ者ぞろいの米朝事務所の社長として一門を束ねる存在です。ボンボンとイジられていた愛嬌の良さのほかに、風格まで出てきていますね」

 天国の父も目を細めていることだろう。