落語家の立川談四楼(69)が6日、ツイッターを更新。「日本学術会議」の任命問題が波紋を広げる菅義偉総理(71)を「本当にタチが悪い」とメッタ斬りにした。

 安倍政権を舌鋒鋭く批判してきた談四楼は「あの安倍さんに比べりゃいくらかマシな政権になると思ったが、微かな期待は最初に会ったのが竹中平蔵氏という時点で打ち砕かれた」と軽くジャブをかますと「で今、歴代総理も控えた学問の自由に手を突っ込んだわけだけど、本当にタチが悪い」と真正面から指摘した。

 さらに「菅さんには安倍さんにギリギリあった明るさと愛嬌がないのだ。この陰険陰湿は恐いよ」とこき下ろした。

 菅総理は同会議が推薦した新会員候補者6人の任命を見送ったことについて「前例を踏襲していいのか。総合的、ふかん的な観点から判断した」と述べ、具体的な理由には言及はしていない。

 これに野党は「学問の自由が脅かされる」などと反発を強めている。ちなみに1983年の国会では、中曽根康弘総理(当時)が「政府が行うのは形式的任命に過ぎない」と答弁している。

 同会議は全国87万人の科学者を代表する「学者の国会」で、210人の会員と2200人の連携会員で構成される。特別職の国家公務員で、年間10億5000万円の予算があてられるが、政府から独立している。

 任期は6年。3年ごとに半数が入れ替わり、会議からの推薦を基に総理大臣が任命する。予算の半分以上は五十数人いる内閣府のスタッフの給与で、会員は非常勤で日当2万円と〝名誉職〟の色合いが濃いが、約4兆円に上る政府の研究開発予算の配分に影響力を持つ。

 元同会議会長の大西隆東大名誉教授(72=都市工学)は、6日放送の「モーニングショー」(テレビ朝日系)で「6人の方は業績的に拒否する理由がない。総理が恣意的に拒否しているのではないかとの疑問が生じないように、選考基準に照らしてここが足りないという説明が必要。もしそれが思想・政治的理由なら問題だ」と指摘した。