メーガン妃との結婚を急ぐヘンリー王子に対し、ウィリアム王子は弟を思い留まるよう説得してもらうため、亡き母ダイアナ妃の弟で叔父のスペンサー伯爵に相談をしていたことが分かった。

 英紙デーリー・メール(電子版)が英王室史研究者で伝記作家のロバート・レイシー氏の新著を特集し、その中で明らかになった。

 同紙によると、ヘンリー王子は20代最後の2年間、自身も〝大混乱〟と認めるほど全てが間違った方向に流れていた。「自分で何がおかしいかさえ分からなかった…完全に精神崩壊に近い状態に何度か陥った」と回想している。

 そんな中、2016年7月上旬に出会ったのがメーガン妃。ヘンリー王子は同妃の癖や特徴がダイアナ妃に似ていると感じたという。「順応者ではなく変革者で、王室に対して時に反王室的態度で戦った本質が母親との共通点だった」というわけだ。

 その夏と秋をメーガン妃と過ごしたヘンリー王子は、ガールフレンドとして同妃を父親チャールズ皇太子と祖母である女王に紹介。両者に受け入れてもらったが、〝問題〟はウィリアム王子だったとデーリー・メール紙は指摘する。

 感じたことを率直に言い合う仲の2人。同紙によると、ウィリアム王子は弟がメーガン妃との関係を急ぎ過ぎている思い、結婚話を口にした際には「全てが早すぎる。本当にそれでいいのか」と問いただした。

 出会いから2年足らずで、まだ資質の分からない相手と結婚したいという弟が理解できなかったとし〝本能的〟に間違っていると感じたという。

 ウィリアム王子の場合、学生時代に知り合ったキャサリン妃とは互いを理解し合い、その結果、10年近い交際を経て結婚している。

 レイシー氏の同著によると、ダイアナ妃の死後、叔父であるスペンサー伯爵はしばしば2人の兄弟の相談相手だった。ウィリアム王子が弟の結婚について相談した際には、伯爵はウィリアム王子の考えに同意し、ヘンリー王子に考え直すよう説得することを引き受けた。

 だが、結果は裏目。ヘンリー王子は伯爵が心配してくれていることには感謝したものの、親戚を巻き込んだウィリアム王子に激怒し、結婚を見合わすことをきっぱり拒否したと同著は記した。

 その後、兄弟のギクシャクした関係は今も続いている。