内田樹氏 麻生太郎氏の論争テクを分析「これ一筋で政治部記者を黙らせ続けています」

2020年09月29日 17時24分

麻生太郎財務相

 思想家の内田樹氏(69)が麻生太郎副総理(80)の論争テクニックを分析した。

 銀行の窓口で怒鳴っている中年男性を目撃した内田氏。「謝って欲しいんじゃないんだよ。オレにわかるように説明しろって言ってんだよ。あんたじゃわからないから、上の人間を出せよ」と叫び続けていたという。

 内田氏は「オレに分かるように説明しろ』は論争的ウェポンとして『謝れ』より高度ですね。『謝れ』は『謝りました』という反論が可能ですけれど「説明しました』は『オレにはわからない』で却下できる。論争では相手の言葉の『採否』を査定できる立場を先取りしたものの勝ちなんです」と分析。

 続けて「だから出来の悪い野球部の監督とかは負けたチームに向かって『どうして負けたか分かるか?』という回答不能の問いを向ける。何を答えても『それが分かっていてなぜ負けた』と怒鳴りつけられる。『監督がアホやから』が正解なんですけど、それは言えないしね」と説明した。

 さらに内田氏は「政治家でもいますね『論争のうまい人』。相手の主張に正面から反論するのではなく『相手が知らなそうなどうでもいいこと』を質問するんです。相手がそれに答えようとしたら、それで勝ちです。質問して、答えを査定できる立場を先取したものが論争では『勝っているようにみえる』というテクニックです」と政治における論争について解説。

 その上で「野党の論客たちもこのテクニックの効果は知っているようですけれど、麻生太郎はこれ一筋で政治部記者を黙らせ続けています。この論争術に名前をつけたら多少は解毒作用があるんじゃないかな」と麻生氏の話術への〝対抗策〟を明かした。