タレントで俳優の岸部四郎さんが先月28日に急性心不全のため死去していたことが分かった。71歳だった。

 波乱万丈の生涯だった。1969月に人気バンド「ザ・タイガース」に加入。グループ解散後は、78年の日本テレビ系ドラマ「西遊記」の沙悟浄役で人気を博し、84年10月から沢田亜矢子の後任として「ルックルックこんにちは」(同)の司会を務めるなど、マルチタレントとして活躍した。

 だが、日々の浪費グセや無謀な事業展開がたたり、98年に自己破産。同4月に前出「ルックルック――」を自主降板し、所属事務所からも解雇された。

 20003年には脳内出血で倒れ、緊急入院。一命は取り留めたものの、その後はパーキンソン病を患い、闘病を続けていた。最後の公の場となったのは2013年12月、ザ・タイガースライブツアー最終日の東京ドーム公演。車椅子姿で登場し、タイガース全メンバーで「イエスタデイ」を歌唱した。

 関係者によると、岸部さんは千葉県内の病院に入院。病院には俳優の兄・一徳も駆け付けたというが、帰らぬ人となった。