ボン刑事死す! 俳優・宮内淳さんが直腸がんのため70歳で死去

2020年09月07日 11時30分

「ボン」殉職直後の宮内さん。デビュー作に恵まれた(本紙インタビューで=1979年8月)

 演技と地球環境に人生をささげた。直腸がんのため70歳で死去していたことが6日、代表理事を務める公益財団法人地球友の会から明らかにされた俳優の宮内淳さん。石原裕次郎さん主演でヒットした1970~80年代のドラマ「太陽にほえろ!」のボン刑事役などで知られる宮内さんは、後半生を環境保護への取り組みにあてていた。

「マカロニ」(萩原健一さん)「ジーパン」(松田優作さん)…数々の刑事が人気を呼んだ「太陽にほえろ!」にあって、勝野洋の「テキサス」とのコンビで活躍した「ボン」は長期間にわたって任務を果たし、殉職。その宮内さんも旅立った。

 地球友の会のホームページ(HP)によると、入院加療していた宮内さんは8月14日、家族に見守られ永眠。静かに見守ってほしいとの故人の強い願いに従い、葬儀は17日に近親者によって営まれた。日ごろから「死ぬということは、この世でのお役目を終えて卒業し次のステージに行けるということでもあるのだから、どうか悲しまないでほしい」と語っていたという。

 デビュー作だった「太陽にほえろ!」の後は、青春ドラマ「あさひが丘の大統領」、映画「悪魔が来りて笛を吹く」などに出演し、「リポビタンD」のCMも話題になった宮内さん。俳優として順調だった人生に転機をもたらしたのは、あるテレビ番組だった。

 2007年、本紙のインタビューに応じ、世界の秘境をリポートする仕事を通じて人々の暮らしを知り、環境問題に関心を抱くようになったことを明かしている。「何か自分にもできることはないか」と思い、国連環境計画(UNEP)の仕事に携わるようになった。

 UNEPの世界環境写真展を実行するため02年に設立された団体が05年、「地球友の会」に改称。同会HPで宮内さんは「人間の豊かな生活とは何か、幸せな生活とは何か――その答えを見つけ、実践する会をつくろうと考えました」と経緯をつづっている。

 07年当時、「俳優の仕事をしなくなって、かれこれ20年近くたちますかね」とも本紙に語っていた。環境問題に取り組んだ後半生だった。四十九日は、宮内さんが定め、同会として登録した記念日である「和の日」=10月1日にあたる。同会HPは「日本の精神と伝統文化を愛し、地球を愛して活動したその志を引き継ぎ、今後形にして参りたいと思っております」と結んでいる。