お笑いコンビ「極楽とんぼ」山本圭壱(52)の新型コロナ感染で、存在感を示したのが相方の〝狂犬〟加藤浩次(51)だ。

 山本は8日に「軍団山本」のメンバー3人とユーチューブを生配信。狭い室内で感染対策を取らず、結果として自身と「品川庄司」の庄司智春(44)、「ココリコ」の遠藤章造(49)、じゃぴょん桑折(47)の出演者全員がコロナに感染した。山本は時折、咳き込んでおり、メンバーがコロナを疑う場面もあったという。

 この動画は「軍団山本」クラスターが判明するや、所属の吉本興業が削除。これに異を唱えたのが加藤だった。司会を務める情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)で「動画を削除したのはダメ。こうしたらクラスターになると世間に伝えるために、削除しないほうが良かった」と述べた。

 さらに加藤は20日のラジオ番組で山本が入院したことを報告。「体調がすぐれないというか戻らない。もう50代。重症するかもしれない」と告白した。幸いにも現在は快方に向かっているそうだが、加藤が言わなければ、どういう状況かわからなかった。

 昨年の闇営業問題で公然と吉本批判した加藤。生番組で同社の大崎洋会長を名指しした物言いは強烈なインパクトを残した。

「半面、吉本は加藤に怒り心頭だった。紆余曲折を経て、加藤は吉本とエージェント契約を結ぶことになったが、お互い両手でガッチリ握手しているかと言えば、そうではない。闇営業の一件から、両者の間に何とも言えぬ緊張感が漂っている」とはお笑い関係者。

 今回も問題の動画を削除し、感染対策の不備を〝隠蔽〟しようとした吉本に対し、加藤は噛みついた。

 芸能関係者は「吉本は情報を小出しにしてクラスターを隠したかったように見える。そこを加藤さんはうまく突き、動画削除はよくないと指摘した。さらに、山本さんの入院を先んじて明かし、あくまで被害者だという立場を強調した。吉本が(山本に)処分を下しづらいよう先手を打ったようにも見える」と話す。

 厄介者扱いされる相方を再び路頭に迷わせないため、素知らぬ顔で巧みにフォローする加藤の策士ぶりが際立っている。