猪木コロナに吠える!東京五輪「やらないよ、アホみたい」

2020年08月17日 11時00分

自身がモデルとなった仁王像のパネルの前で、猪木氏がほえた!

 新型コロナウイルスに振り回され続ける日本はどうなるのか、燃える闘魂が大放談だ。久々に「キラー」と化したアントニオ猪木氏(77)は、新型コロナの影響により来年夏に延期となった東京五輪や支持率急落中の安倍晋三首相(65)、苦境にあえぐプロレス・格闘技界に、さらには角界を揺るがした幕内阿炎(26=錣山)の「夜の店」問題までぶった斬り。自身が患う難病「心アミロイドーシス」についても口を開いた。

 ――新型コロナウイルスの勢いが収まらない

 猪木氏(以下猪木):“猪木の環状線理論”の逆で、輪がどんどん小さくなっていますよね。最初は「誰それがかかったらしい」なんて人ごとみたいに言っていたのが、今は身近な人がかかったりするから。どうしたらいいんでしょうかねえ…。

 ――来年夏に延期になった東京五輪はどうするべきか。新型コロナウイルス禍が終息せず、開催が危ぶまれているが…

 猪木:やらないよ、そんな。アホみたい。(大会規模を)縮小するとかどうとか言ってるけど、できるわけない。外国はどうするんですか。日本は薬ができたりして抑え込むことが仮にできたとしても、外国はそうとは限らない。だいたい、五輪なんか小さくすべきだったんだ、昔から。

 ――早く中止の決断をすべきだと

 猪木:やれる根拠があればいいですよ?「こういう薬ができました」とか「こう予防すれば大丈夫です」ってね。でもただそういうのもなく「やる!」ってだけではね(苦笑い)。できないだろ、どう見たって。もし開催してもこのクソ暑さはどうするんだ? 道路に冷房入れるとか、誰かがバカなことを言ってたけど。さらに地球規模で見た時、ある国に優秀な選手がいてもその人が十分に練習できない可能性がある。それに今のままなら(日本に)着いてから2週間、隔離しないといけない。アスリートだって力を発揮できないよ。だいたい、安倍さんは何をやりたいんですかって。

 ――安倍首相のリーダーシップが物足りない

 猪木:西郷隆盛の言葉を借りれば「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ。そういう人物は扱いに困る。でもそういう人物でなければ難局を超えることはできない」というようなことだよね。つまりリーダーとして人気取りはやめて、右でも左でもしっかり方向性を見せるのが役割じゃないかと思います。プラズマの件も徐々には進んでいるけど、人が動けないからね。なんとか早く見通しだけでもつけば…。ロシアが(ワクチン開発を)発表してますけど、どうなるかね。

 ――コロナ時代にプロレスや格闘技界はどうあるべきか。各団体苦しい現実があるが…

 猪木:みんな頑張っているならそれでいいと思うけどね。それぞれが時代時代における役割があると思うから。俺で言えば力道山から引き継いだ闘魂という闘う魂だよね。力道山の眠る池上本門寺をお守りする仁王像のモデルになったりもしたし…。とにかく一つ言えば今回はいい警告になったんじゃないか。マイナス思考だけじゃなくて「人間万事塞翁が馬」(人間の幸不幸はいつどう転じるか予想できないという意味)みたいにこれを機会にいろんな発想をしないといけない。俺がもう少し元気なら飛び出していくんだけど。

 ――コロナ禍では、大相撲7月場所中に接待を伴う「夜の店」で遊んでいたことが発覚した幕内阿炎も問題(※)に

 猪木:引退にならなくてよかった。相撲も、もっと「おおらかさ」がないとダメなんだよ。そもそもそれを言う人たちが清廉潔白で生きてきたのか、お前らは行かないのか、と。オレなんて(日本プロレスの先輩で大相撲出身の)豊登さんに、今だから言えるけど、17歳で…(以下自粛)。まあ時代も違うし、それがいいとは言わないけど「おおらかさ」は善きにつけあしきにつけ大相撲の伝統だから。もちろん人を殺したとかそういう事件は別問題ですけどね。起きちゃったことはしょうがないからさ、もっとおおらかでいいんじゃないか。フフフッ…。

 ※阿炎は7月場所中に日本相撲協会が定めた新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反し「夜の店」を訪れ、さらに店通いの回数を過少申告。過去にはSNSでの「炎上騒動」や研修会での「舌禍騒動」などを起こした“前科”もあることから、引退届を提出する事態となった。最終的に相撲協会は引退届を協会預かりとし「出場停止3場所」「5か月50%の報酬減額」の懲戒処分を下した。

【持病の「心アミロイドーシス」とは】猪木氏は難病の「心アミロイドーシス」にかかっており現在闘病中だ。この病気はアミロイド蛋白が心臓に沈着することによって心機能が障害され、心臓の機能が落ちて全身に十分な血液を送ることが難しくなるというもの。猪木氏は「分かったのは1年くらい前。もともと俺の心臓は丈夫なんですけど、それをアミロイドという膜が覆ってしまうらしくてね。タンパク質だから普通は溶けて出ていくんだけど、それがどんどん心臓の上にかぶさっていってしまう」と説明する。


 100万人に数人がかかる珍しい病気とされるが「俺なんかは実際にはもっといるんじゃないかと思うんですよ。この病気は今まであんまり研究が表に出ていなかったというか、研究する先生も少なかったから。逆に言えば『難病中の難病を背負って頑張っているよ』っていうメッセージが送れればいいかなって思いますけどね」と自らこの病気を周知させる役割を果たしたいと話した。