昭和の大物俳優・渡哲也さんがこの世を去った。次から次へと出てくるのは、故人の〝気遣いエピソード〟。だが、時に周囲が困惑することもあった。芸能プロ関係者が明かす。

「仕事で一緒になった人を車に乗せて、家まで送っていこうとしたことが何度もあったそうです。この〝優しさ〟には周囲も困っていました」

 渡さんの関係者としては、仕事が終わったら少しでも早く家に帰ってゆっくりしてもらいたい。だけど渡さんは送っていくと言って聞かない。

 そこで関係者は送迎車を〝改造〟。前出関係者によると「本来3人乗れる後部座席を2人しか乗れないようにしたって話です」という。

 運転手が運転し、渡さんは後部座席に乗るため、3人用ならば残り2人、2人用ならば残り1人しか座れない。3人席から2人席に変えるするだけで、人を送迎する確率がグッと下がるのだ。渡さんの優しい性格を知っているからこそ、周囲も涙ぐましい努力をしていたのだ。