渡哲也さん 最期まで貫いた〝らしさ〟「静かに送ってほしい」お別れ会はなし

2020年08月14日 20時29分

サングラス姿はトレードマークだった(1975年2月撮影)

 刑事ドラマ「西部警察」などで知られる俳優の渡哲也さん(本名・渡瀬道彦)が10日午後6時半、肺炎のため都内の病院で死去した。78歳だった。所属事務所の石原プロモーションが発表した。恩人の石原裕次郎さんの遺言を全うしてから、この世を去った。

「静かに送ってほしい」

 故人の強い希望によりこの日、家族葬として営まれた。お別れ会なども渡さんの意向で開催する予定はなく「皆様のお心の中にて故人への祈りを捧げていただけますことを心よりお願い申し上げます」とした。

 渡さんは1941年12月28日に島根県の現安来市で生まれ、兵庫県淡路町で育った。青山学院大学に通うために上京。裕次郎さんに会いたいと訪れた日活撮影所でスカウトされ、1964年に日活に入社した。スター候補として破格の扱いを受け、翌65年の映画「あばれ騎士道」で宍戸錠さんとのダブル主演でデビューした。

 ドラマ「大都会」(日本テレビ系)、「西部警察」(テレビ朝日系)など俳優として第一線で活躍すると同時に、歌手としても「くちなしの花」(73年)が大ヒット。翌年のNHK「紅白歌合戦」に出場した。

 71年には尊敬する裕次郎さんを追って、日活を退社して石原プロに入社。87年に裕次郎さんが亡くなった後、同社社長に就任して「石原軍団」を引っ張った。

 その石原プロも来年1月16日をもって看板を下ろすことが決まったばかり。「俺が死んだら即会社をたたみなさい」という裕次郎さんの遺言を33年越しで守ったということだ。

 昭和だけではなく平成、令和と駆け抜けた大スターの死去に、日本中が悲しみに暮れている。