〝無責任〟スローガン「特別な夏」に専門家が指摘 「小池都知事こそアラート」

2020年08月07日 11時30分

防災アナリストの金子富夫氏

〝無責任アラート&スローガン〟の連発に都民はウンザリだ。東京都の小池百合子都知事(68)が6日の臨時の記者会見で掲げた「今年の夏は『特別な夏』」との標語。節目にキャッチーな言葉を繰り出すなどする小池氏の手法には疑問の声も聞かれる。

 この日、東京都の新型コロナウイルスの新規感染者は360人で、高止まりの状態が続く。小池氏は「特別な夏」との言葉を使い、お盆や夏休みに都外へ出かけないよう要請し、「旅行や帰省、夜間の外食、遠くへの外出を控えましょう」と訴えた。

 一方で、1か月半ぶりに記者会見した安倍晋三首相はお盆の帰省自粛は求めず、政府と都の対応はチグハグなままだ。

 政府と都でまったく見解が異なれば、都民は困るところだ。元東京消防庁消防官で防災アナリストの金子富夫氏は「小池都知事は今日まで、お願いや注意事項は同じことの繰り返しで、言葉遊びでしかない。もう都民は右から左で、従うわけがない」と嘆く。

 これまで「感染拡大要警戒」「“夜の街”要注意」などの標語が入ったフリップを掲げ、飲食店などに向けた「感染防止徹底宣言ステッカー」を作成するなど、小池氏は都民へのアピールに懸命だ。

 ステッカーは既に16万枚が張られているが、金子氏は「都庁のお膝元にある伊勢丹新宿本店にもステッカーが張られているが、感染者が発生しているようにステッカーはもはや玄関前の厄よけ札と同じ。本来、都はステッカー掲示店からの感染者が出たか否かの検証や出てしまったことへの反省が必要だが、小池氏からそんな話は聞こえてこない」とあきれる。

 金子氏は続けて「小池氏は無責任な発言を繰り返し、知事そのものがアラートになっている。都民、国民全体が年に一度の楽しみであるお盆、夏休みを翻弄されている。たとえば20歳以上の全都民にPCR検査を実施するなど徹底した実態把握をするべき」と断言した。