相撲大好き芸人・キンボシ西田(32)は見た!! 元力士でお笑い芸人のめっちゃ(31)が21日午後9時ごろ、東京・品川区の武蔵小山商店街で、逃走する万引き犯を捕まえるという大手柄を上げた。その一部始終をすべて見ていたのが、めっちゃとサウナ巡りのために同商店街を訪れていた西田だった。西田は本紙に詳細をリポートするとともに「相撲の奥深さを身をもって知りました」と興奮気味に語った。

西田が本紙に提供したのが、まさに万引き逃走犯逮捕直後の写真だ。

 西田と2年先輩のめっちゃは、大のサウナ好きで「いいサウナがないか都内を巡っていて、その日はめっちゃさんと武蔵小山のサウナでひとっ風呂浴びた後に、めっちゃさんが『メシでも食うか』と商店街を歩いていたんです」と西田は振り返る。

 その交差点に差し掛かった時だった。「僕らの左手の方から『誰か、捕まえてくれ!』と声がした。その方向を見ると、若い男が逃走していて、後ろの方をTSUTAYAの店員さんと、工事現場の作業服を着た3人が追いかけていたんですよ」(西田)と、テレビドラマさながらの場面に出くわしたのだ。

「工事現場の人はヘルメットを投げてぶつけようとしてたけど、当然、当たらないですし、僕も突然のことに正直、ブルってしまって…身がすくんだんですよ」という西田を尻目に、めっちゃは手押ししていた自転車を「西田、持っててくれ」とパッと預けた。

「僕はその自転車も受け取れないぐらい手が震えてて(苦笑)。自転車がガシャンと倒れる音とともに、めっちゃさんが向かってくる男の右側面方向から、ぶちかましを決めたんです」(西田)

 万引き犯はめっちゃのぶちかましで、商店街に並んでいる、子供が好きなガチャガチャの列に激しくぶつかり、その場で御用となった。めっちゃのあまりの迫力に、すっかり逃走意欲をなくし、観念した様子だったという。

 現役時代をほうふつとさせる、めっちゃのぶちかましに、西田は驚きを隠せなかった。というのも、お笑い芸人としてのめっちゃは、完全な〝いじられキャラ〟だったからだ。

 西田は「めっちゃさんって16歳のころに伊勢ケ浜部屋(当時は安治川部屋)に入門して18歳で辞めてる。四股名は安大ノ浪(あおのなみ)で、番付の最高位が序二段94枚目なんです。それで、お笑いの舞台とかで、めっちゃさんが相撲のことを熱く語ると『めっちゃさん、力士としてどこまで出世したんでしたっけ?』と周りがツッコミ、めっちゃさんが『序二段94枚目』と答えて、笑いにしてるぐらいなんです」と明かす。しかも、現役引退して10年以上も経つだけに、めっちゃがそこまでやるとは思ってもいなかったという。

「めっちゃさんって、本当に優しいんです。いじられても笑いにしているし、愛されキャラなんですけど、あのぶちかましですからね。正直、初めて尊敬しました。犯人もめっちゃさんで良かったですよ。あれが関取クラスだったら、大ケガですよ」と西田。

 さらに「本当に相撲ってすごいんだなと。出世できなかっためっちゃさんでも、あんなに強い。マジでリスペクトを深めました」と、相撲により敬意を払うようになったという。

 ちなみにめっちゃは「安治川親方(元関脇・安美錦)にめっちゃかわいがられていて、親方のモノマネは絶品です」(西田)と、芸人としては相撲モノマネが得意だとか。

 今後はめっちゃのブレークを西田が指をくわえて見ていることになるかもしれない。