コロナ禍の中 「まいっちんぐマチコ先生」えびはら武司氏原作の舞台上演 藤子不二雄氏の下で学んだ青春時代

2020年07月25日 17時04分

左から脚本のIKKAN、亀吉、みこえまゆ、原作者のえびはら武司氏

 マンガ家のえびはら武司氏(66)が24日、舞台「まいっちんぐマンガ道~未来への扉~」(オメガ東京で26日まで)を観劇し、会見を開いた。

 原作は同氏の「藤子スタジオアシスタント日記~まいっちんぐマンガ道~」(竹書房)だ。高卒後、「ドラえもん」を生み出した藤子不二雄氏(故藤本弘、安孫子素雄=86)に弟子入り。漫画界の偉人と2人を支える若き才能に囲まれて、ひたすらマンガに打ち込んだ青春時代を描く。

 えびはら氏の代表作「まいっちんぐマチコ先生」は、これまで何度も舞台・映像化されているが、アシスタント日記シリーズの舞台化は初だ。

 同氏は「まさこかれを舞台にするとは思わなかった。優秀なスタッフがこのコロナの時期にめげることなく舞台化してくれて、100%満足している。当時を思い出して照れくさかったが、同時に感慨深かった」と笑みを浮かべた。

 20代の先輩の中で突出して若かったえびはら氏は「敬語も何も知らずに学生気分のまま飛び込んで、天下の藤子不二雄先生にタメ口で話していた。部活もせず黙々と家でマンガを描いていたので常識を知らなかった。藤子スタジオでエチケットを学んだ。夢中で生きていた」という。

 中でも故藤本氏からは大きな影響を受けた。「先生は子供の頃、体が弱く内気だった。鉄棒するにも前回りも逆上がりもできない、友達と野球をしたくてもただ眺めているだけ。家でマンガを描くことが楽しみだったとよく聞かされた。そして、子供たちを喜ばせるマンガを描きたいという一心で仕事に打ち込んでいらっしゃった」

 その情熱を受け継ぎ、えびはら氏はマンガ道をまい進した。ドラえもんのジャイアンこと剛田武の名前はえびはら氏にあやかって付けられたもの。また、同氏はしずかちゃんの入浴シーンを描いていたことでも知られる。

 同氏は「すでに先生を知る人も少なくなり、本当の先生の姿を後世にちゃんと伝えないといけないという使命感を持っている」と語り、今後も偉大な師について情報を発信していくつもりだ。

 脚本・演出を担当するのはマルチタレントのIKKAN(49)で、前々妻が新井祥(49)、前妻が東村アキコ(44)といずれもマンガ家で、マンガへの造詣が深い。えびはら氏も全幅の信頼を置き、すべてを任せた。

 主催者によると、劇場は換気が良く、検温、アルコールの設置、客席にシールドを設け、徹底したコロナ対策が施されているという。主演は亀吉、ヒロインはみこえまゆが務める。会見の模様は「音ボケアベチャンネル」で配信中。