大阪府の吉村洋文知事(45)が21日、府庁で記者団の取材に応じた。

 大阪府では31日まで「大阪の人・関西の人いらっしゃい!」キャンペーンを展開中。7000円以上の特典付き宿泊割引プランを利用した関西2府4県在住者に対し、20万人限定で1人1泊につき2500円のキャッシュレスポイントを還元するというものだが、吉村氏は「まだまだ予算もあるので、夏のシーズンまで延ばしていきたい」と延長を示唆。22日から始まる政府の観光支援事業策「Go To トラベル」と連動して使用できるよう調整していると明かした。

「Go To――」を巡っては、政府の方針が二転三転しているが「『Go To――』は必要だと思うので、進めるのは賛成の立場だが、進めるのは同じ経済交流圏から始めたらどうかという持論は変わらない。感染が増えている東京を一旦除外するとなった以上、政府が一定の補償をするのは筋だと思うが、突き進むより、一旦立ち止まるのも仕方ない」と一定の理解を示した。

 吉村氏は「一人ひとりが(感染防止の)心がけを徹底すれば、移動そのものがリスクの高い行動ではないと思っている。それで広がるなら、満員電車でクラスターになっている」と指摘した上で、大阪への旅行者が発熱した場合に、ホテルで唾液による検査をできないか検討していることを明かした。

 行政検査を行う場合の医師のトリアージ(優先度の決定)や、ホテル側への風評問題といった課題はあるものの「安心して旅行を楽しんでもらうためにも、ホテルでの検査ができないか詰めていきたい。話が整えば、7月中にも実施したい」と話した。