【昭和ロックを語る時が来た】 ヒット曲を量産 織田哲郎のルーツは…

2020年07月18日 10時00分

懐かしの名曲について語り合う織田哲郎(左)とダイアモンド☆ユカイ

【ダイアモンド☆ユカイ 昭和ロックを語る時が来た!:織田哲郎編】「レッド・ウォーリアーズ」のボーカル、ダイアモンド☆ユカイ(58)が、ゲストを招いて昭和時代に巻き起こった日本のロックムーブメントをひもとく。今回からのゲストは、シンガー・ソングライター、作曲家、プロデューサーとして多数のヒット曲を世に送り出した織田哲郎(62)。ロックバンド「ROLL―B DINOSAUR」としても活動する2人はどんなことを語る? 

 ――織田さんの音楽的なルーツ、つまりどんな音楽が織田さんの曲作りに影響を与え、どうしてこれほどたくさんのヒット曲を生み出せたのか、その根源を教えてください。最初に好きになったアーティストは

 織田 最初はモンキーズだね。そしてサイモン&ガーファンクル。

 ユカイ テレビで「ザ・モンキーズ・ショー」(日本での放送は1967~69年)とかやってましたよね?

 織田 見てたよね。「デイドリーム・ビリーバー」(67年)って曲が本当に大好きで、33回転で4曲入ったレコードがあって、オートリバース機能でず~っと一日中かけてたよ。

 ユカイ あれはいい曲。

 織田 ほんといい曲! それからちょっとして、サイモン&ガーファンクルね。最初は「サウンド・オブ・サイレンス」(64年。65年にシングル発売)。買ったのは10歳ぐらいの時かな。

 ユカイ「サウンド・オブ――」や「スカボロー・フェア」が使われた映画「卒業」(67年)の影響?

 織田 映画とは関係なく、小学生の時から夜中にラジオ聴いてて、兄貴の影響でFENも聴いてて、どっちだったかで流れて。

 ユカイ 小学生から夜中にラジオを聴いてたんですか。サイモン&ガーファンクルって、デビューしてすぐに解散状態になったでしょ。

 織田 デビューアルバムを出した後、売れなくて2人での活動をやめてたんだけど、アコースティックギターのみで演奏していた「サウンド・オブ――」に、アルバムのプロデューサーが勝手にドラムやベースやエレクトリック12弦を足して、シングルカットしちゃった。2人が知らない間にそれが出て、大ヒット。「あれ? 売れてるぜ」ってまたやるようになったんだよ。

 ――66年に米ビルボードで1位になりました

 織田 で、70年かな、小6か中1の時に「明日に架ける橋」(70年)や「コンドルは飛んで行く」(70年)のシングルも買って。中2から親の仕事の関係で英国に住むんだけど、バザーみたいなところで初めて自分で買ったアルバムが「明日に架ける橋」(70年)。

 ユカイ 何が入ってましたっけ?

 織田「明日に架ける橋」「コンドルは飛んで行く」「いとしのセシリア」、あと「ボクサー」とか。

 ユカイ ベスト盤並みに名曲揃いですね。

 織田 今聴いても素晴らしいと思うよ。メロディーもいいし、アレンジとか音楽のいろんなマジックが詰まったアルバム。例えば「ボクサー」とかさ、とにかく演奏がすごくいい。で、ドラムね。途中から「ドンツトドンドンツトドン」ってベードラの音が入って、これはその後、日本のフォークソングでいろんな人がマネするわけだけど、これってすごく変でさ。というのはドラムの概念を分解してベードラだけ入れてるわけ。で「ライラライ」のとこで「パーン」とスネアが入る。なんだそのパーンは!って言いたくなる入れ方で、非常に斬新なんだよね。

 ――日本のフォークはそういうところを拾い上げて吸収してたんですね

 織田 あとセシリアはループを使って世界で初めてヒットした曲じゃないかな。チャカポコパカってテープで作ったループがずっと流れてる。ポール・サイモンって変なやつなんだよ。オーソドックスな音楽の良さやメロディーを求めながら、いろいろ新しいことを試そうとしていて、そのバランスが面白いんだよね。

 ユカイ アフリカンミュージックを最初に取り込んだりね。

 織田 ミュージシャンとして貪欲だから、いろんなところに突っ込んでいって学ぼうとする。追求する姿勢が素晴らしいんだよね。批判もされるんだけど。

 〇…おだ・てつろう 東京都出身。シンガー・ソングライター、作曲家、プロデューサー。1979年にユニット「WHY」でデビュー。80年代半ば以降、作曲家として「シーズン・イン・ザ・サン」「世界中の誰よりきっと」「負けないで」やレコード大賞を受賞した「おどるポンポコリン」などのヒット曲を生み出し、自身のシングル「いつまでも変わらぬ愛を」もミリオンセラーに。累計シングル販売数4000万枚以上。プロデューサーとしては相川七瀬らを手がけた。ダイアモンド☆ユカイらとのバンド「ROLL―B DINOSAUR」で2枚のアルバムをリリース。
 

 〇…ダイアモンド・ユカイ 1962年3月12日生まれ。東京都出身。86年にレッド・ウォーリアーズのボーカルとしてデビュー。89年に解散後、数度再結成。最新ソロアルバム「The Best Respect Respect In Peace…」が発売中。