コウテイ「お笑いグランプリ」優勝の裏にABCテレビの〝プライド〟

2020年07月13日 06時15分

「コウテイ」の下田真生(左)と九条ジョー

 出場者に平等な舞台を…。お笑いコンビ「コウテイ」(下田真生=27、九条ジョー=26)が12日、大阪市のABCテレビで行われた「第41回ABCお笑いグランプリ」決勝で優勝。出場総数480組の頂点に立った。

 NSC大阪校出身で、オーバーアクション気味のネタが人気のコウテイは、決勝ファーストステージでは漫才、ファイナルステージではコントを披露して、優勝賞金100万円をゲットした。

 優勝が決まると、2人は「よっしゃー」と大絶叫。感想を聞かれた九条は「MKです。めっちゃ気持ちいい」と涙に暮れた。

 コウテイはNSC在籍時と2016年の2度、コンビ解散をしており、九条は「他の人とコンビを組んでもウケなくて、こいつじゃないとダメだった。それをこの場で証明できてうれしかった」とはにかんだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、お笑い賞レースは軒並みストップ。歴代グランプリに「ダウンタウン」や「ナインティナイン」らが名を連ねる同大会も開催が危ぶまれた。それでも「今年はABCを絶対に取る」と誓いを立て、下田によると「コロナ禍の最中も、九条が一人でずっとネタを書いていました」という。

 そんな九条の思いが通じたのか、決勝はソーシャルディスタンスを保ち、スタジオ観覧者を約40人に制限して開催。マイク一本の話芸で勝負する漫才と違い、コントをネタにする芸人にとっては致命的ともいわれるアクリル板も撤去した。

 同局関係者は「現場のスタッフが『何としてもやる』という熱い思いを持っていた。結局、アクリル板もなしになったが、コントは距離を取ることで、アクリル板をやめようとか、さまざまなプランを考えていた。ルールが変わると、人生が変わる芸人もいるからね」と有利不利のない条件での開催に向けて最善を尽くしてきたと明かした。

 同局は「M―1グランプリ」を制作するテレビ局としても知られるが、お笑い番組制作へのプライドがにじんでいた。