ブラ発言はあったが…。東京・北区都議補選(5日投開票)で2日、東京青年会議所主催のネット討論会が行われた。騒動となっているアベノマスクブラのポスター問題はテーマに取り上げられたのか?

 都知事選以上の熱戦となっている補選は、自民党の山田加奈子氏(49)、都民ファーストの会で元タカラジェンヌの天風いぶき氏(35)、立憲民主党で“筆談ホステス”の斉藤里恵氏(36)、日本維新の会の佐藤古都氏(32)、ホリエモン新党の新藤加菜氏(27)が立候補している。

 個性的な経歴を持つ女性候補5人が初めて一堂に会しての激論が期待されたが、天風氏が体調不良のため、急きょ欠席。小池百合子都知事(67)の秘蔵っ子である天風氏に狙いを定めていた陣営もあっただけに肩透かしを食らってしまったようだ。

 そんな中、ニコニコ生放送で中継されるネット討論会とあって、場慣れしていたのが新藤氏だ。16歳の時からニコ生の配信者として、活動しているだけに「アンチコメントは書かないでくださいね!」と初っぱなからけん制し、ネット上でどう伝わるかは計算済み。早大卒の才女で頭の回転も速く、質問や他の候補者の主張の矛盾点を突くなど、終始討論をリードした。

 そんな新藤氏でも、アベノマスクブラポスターを巡る問題は討論に持ち込めなかった。討論会前は「“多様性の神様”といわれている佐藤候補にアベノマスクブラポスターをどう思っているか聞きたい」と予告していたが、フリートークの場は設定されなかったからだ。

 最後の自己PRで「アベノマスクブラジャーが注目になっているが、私の願いとしては女性が政治に携わるのはもっと普通になってほしい」と訴えたのが精一杯。他の候補者のポスター問題への認識は分からずじまいだった。