「ムネムネ会」同志の佐藤優氏が明かす河井前法相夫妻の〝逮捕劇の不思議〟 

2020年06月26日 06時15分

河井克行容疑者について語る佐藤優氏

 元外務省主任分析官の佐藤優氏が25日、参議院議員会館で行われた新党大地(鈴木宗男代表)主催「大地塾」の講師として「政治と検察」をテーマに語った。

 佐藤氏は公職選挙法違反(買収)の疑いで逮捕された河井夫妻の夫で前法相の克行容疑者(57)から、逮捕直前に電話を受けていたことを明かした。

 佐藤氏と克行容疑者の出会いの場は、佐藤氏の外務省時代で、宗男氏を囲む「ムネムネ会」。克行容疑者はその中心的なメンバーだったという。

 かつて自身も〝ムネオ事件〟に絡んだ背任容疑で特捜部に逮捕され、東京拘置所に512日間勾留された経験を持つ佐藤氏は「彼がやったことは、捜査のなかで明らかにしていけばいいのです。私の経験から逮捕直前は『いま死んだほうがラクになる』と自殺を考えてしまいます。まず彼の命の危険を一番に考えて話しました」。

 電話での会話で、克行容疑者は「(逮捕はマスコミのいない)静かな場所です。多分、午後になります」などと淡々と話し始めたという。

 いったん電話を切った後、再び佐藤氏に電話を入れた克行容疑者は、拘置所での生活についてアドバイスを求めた。

「東京拘置所に入ると、まずアンケートを書きます。質問項目には『逮捕で家族や仕事を失うと思うか。イエスかノーで答えろ』などとある。書いて行くうちに拘置所での生活が心配になってきます。これは拘置所に入った者にしか分からないことです」と佐藤氏は説明したという。

 河井夫妻を巡っては、特捜部は案里容疑者が当選した昨年7月の参院選でウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払ったとして夫妻の秘書らを逮捕、起訴している。

 佐藤氏は「新党大地、公明党、共産党はボランティアで選挙を戦いました。だが、ほかの政党の候補者たちは、ウグイス嬢を使っている。特捜部が本気で調べたら(公選法違反で)3分の1の政治家がいなくなる。彼だけ逮捕されたのが不思議です」と話した。