コロナ禍により舞台やライブが中止となり、多くの俳優やアーティストが仕事を奪われた。女優の横関咲栄もそのの一人だ。決まっていた舞台が次々と中止となり、いまだ先行きが見えない状況だという。

 だからといっていつまでも下を向いているわけではない。自粛期間中に始めたある事がきっかけで、活躍のフィールドは一気に広がったというのだ。
 4月13日から5月11日に行われる予定だった舞台「チェーザレ 破壊の創造者」が中止。ほかにもまだ発表されていないものもあり、年内は舞台の予定が詰まっているものの、開催されるかどうかは不透明だ。

「今年はどうしよう?という感じです。ただ止まってもいられません」

 そこで取り組んだのがオンラインでの配信だ。

「歌う機会をなくしたくないという思いがありました」ということで「おうちコンサート」と題し、リクエストのあった曲を歌うライブ生配信を開始した。女優とはいえ音大の声楽科出身とあって、抜群の歌唱力は日本だけではなく世界中の人のハートをキャッチした。

「海外の人がすごくよく見てくれるんです。例えば『スペインでフェーマス(有名)な曲はこれだよ』と教えてもらって、知らない曲は自分で調べて楽譜とか書いて。マレーシアとかドイツとかタイとかインドの方とか、いろいろな国の方が見に来てくれます」

 また横関は、女性4人組ユニット「ゆるりら」のメンバーでもある。今年結成10周年で6月に記念アルバム「ゆるりらのあしあと」をリリース予定だったが、こちらもコロナの影響で遅れている。それでも何とか夏頃には発売できそうとのこと。売り上げの一部を医療従事者に寄付する。
「癒やし系のアルバムです。いろいろな人に助けられてここまで来たので、感謝が詰まったアルバムになっています」

 逆境をはね返し、チャンスに変えている。