美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(75)が17日、ツイッターを更新。大村秀章愛知県知事(60)と河村たかし名古屋市長(71)が対立する“あいちトリエンナーレ”問題で、大村知事を徹底糾弾した。

 高須院長は「『騙された!』河村市長の叫び。トリエンナーレ詐欺。反日プロパガンダの展示会に、ばらまき交付金、名古屋市二億、愛知県六億 これは我々の血税だよ! 汗水たらして働いて納めた税金を気前よくばらまく大村愛知県知事。僕は許せん」と、大村知事の責任を追及した。

 愛知県の高額納税者である自身は以前、脱税で起訴され、20億円もの追徴課税を支払った過去がある。身に覚えがないと最高裁まで争ったが、結局は有罪が確定した。この苦い経験から税金については、人一倍厳しい目を持っている。

 この問題は、昨年開催された国内最大規模の現代芸術の祭典「あいちトリエンナーレ」(3年に1回開催)の展示内容を巡って勃発した。

 津田大介氏が芸術監督を務めた同イベントの一企画「表現の不自由展・その後」で、慰安婦像の設置、昭和天皇の写真を燃やして足で踏みつける映像、特攻隊員らを「まぬけな日本人」と称する展示などが行われ、抗議が殺到。脅迫状も届き、一時的に中止に追い込まれた。

 会長代行を務めた河村市長は「当初は違うものが申請書に出ていた。だから隠していたということ。公共事業で税金、補助金が使われている。こんなに政治的に偏ったものにお金を払えない。反日テロのようなものと皆さん言われる」と訴え、負担金の未払い分3300万円を「断固として払わない」と突っぱねたため、県と市の争いの舞台は法廷へと移っている。

 高須院長は考えを共にする河村市長の言葉に心を打たれ、今月初めから私財を投じて大村県知事の解職を求めるリコール運動を開始。作家の百田尚樹氏、政治評論家の竹田恒泰氏、ジャーナリストの有本香氏、武田邦彦中部大特任教授ら“応援団”も加わり、“大村包囲網”を敷いている。

 県は同イベントの名称変更を検討しているが、高須院長はこれに対しても「名前変えて逃げ切るつもりか」と怒りをあらわにしている。