こうせつ、さだをTV出演させた 死去・服部克久さんが残した偉大な影響力

2020年06月12日 17時00分

死去した服部克久さん

 数多くのテレビ番組や映画などの音楽を担当した作編曲家の服部克久さんが11日午前8時42分、心不全のため東京都内の病院で死去した。83歳だった。

 国民栄誉賞を受賞した作曲家・服部良一氏の長男として東京に生まれる。パリ国立高等音楽院に留学後、大衆音楽の道へ進む。1980年には山口百恵さんの引退公演の音楽監督を務め、谷村新司の「昴」、竹内まりやの「駅」など、名曲の編曲を多数手がけた。

 また、テレビでも50年代末から活躍し始めて、その後「ザ・ベストテン」(TBS系)や「新世界紀行」(同)のテーマ曲など数多くの番組音楽を作曲した。

音楽業界では重鎮として知られ、「多くのニューミュージック系のアーティストに影響を与えた」(音楽関係者)といわれている。そのことを象徴する番組が、64年に始まったフジテレビ系の長寿番組「ミュージックフェア」だという。

 克久氏は番組の音楽監修を長く務めていたが、「克久さんが携わっているということで、それまでテレビに出ないで音楽をやってきていた南こうせつさんや、さだまさしさんがテレビに出るようになったのが『ミュージックフェア』なんです。克久さんが偉大な人だったということです」と同関係者は言う。

 作曲家として多くの曲を世に出してきたが、ある音楽ライターは「編曲家としての素晴らしさもミュージシャンを引き付けた魅力の一つだった」という。克久さんは自作を思い通りに編曲プロデュースするアルバム「音楽畑」シリーズをライフワークにしており、昨年には最新作「音楽畑22 The Final?」をリリース。そこでは長男で作曲家の隆之氏と、孫でバイオリニストの百音の3人で共作した代表曲「ル・ローヌ(河)」を収録して話題となった。

 克久さんの才能はしっかり受け継がれている。