お笑いコンビ「エレキコミック」のやついいちろう(45)が新たな形の音楽フェスに挑戦する。

 毎年6月恒例の「YATSUI FESTIVAL!」は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、代わりに視聴無料のオンラインフェス「ONLINE YATSUI FESTIVAL! 2020」の開催(20、21日)を発表した。

 2012年から毎年、渋谷の十数か所のライブハウスを会場に、周遊型の音楽フェスを行ってきたが、今年は通常開催を断念。それでも「何かできないか」と頭をひねった結果、決まったのがオンラインフェスだ。

 北海道から沖縄まで全国7会場のライブハウスを連動させ、無観客での生ライブを配信する。

「1個のチャンネルだけだと周遊型の『やついフェス』っぽくない」というやついの発案で、ユーチューブ、ニコニコ生放送、LINEライブなど複数のチャンネルを確保した。開催費用はクラウドファンディングで捻出する予定だ。

 参加アーティストは200組以上。中でも注目は「ももいろクローバーZ」の高城れに。やついは「(開催日の)6月21日が誕生日なのに、このフェスに出てくれるのでうれしい」と笑顔だ。

 コロナ禍で全国の大型音楽フェスは軒並み中止に追い込まれている。音楽関係者は「大人数が集まるフェスは当分できないだろう」と指摘。いつ再開できるか、見通しはついていない。

 だからこそオンラインフェスに注目が集まっている。やついは「妊婦さんや小さい子供がいてフェスに行けないとか、海外にいて見られないって人からは、オンラインで参加できてうれしいって声は集まっている。アーティストの方が働いた分、報酬がもらえるような形になれば」と今回だけではなく、今後にも期待をかけている。