茂木健一郎氏が藤井聡太七段の対局効果を強調“子供の教育に役立つ”

2020年06月09日 11時47分

茂木健一郎氏

 脳科学者の茂木健一郎氏(57)が9日、ツイッターを更新。将棋の藤井聡太七段(17)が渡辺明棋聖(36)を下した棋聖戦5番勝負第1局の“収穫”に触れた。

「将棋の持っている素晴らしいメッセージの一つは、『集中力』の深さと継続だろう」という茂木氏。「こちらはポイントで一部分を見ているだけだけれども、藤井七段と渡辺三冠はずっと集中して将棋をしている。棋聖戦は一日で終わるけれども、2日にわたるタイトル戦もあって、その場合はさらに長い集中が続く。これは、現代においてすばらしいメッセージだと思う」と説明した。

 茂木氏は「およそ、あらゆる職業の中で、囲碁、将棋の棋士ほど長く深い集中を見せるものは現代においてないのではないか。現代人の時間は細切れになっている。仕事や勉強をしていても、メールがきたり、ネットを見たり、注意力の持続が短い。棋士たちのように十時間もそれ以上も、一つのことに集中するのは稀だ」と分析。

 また「素人ならば、対局が終わったら、ああ、終わった、じゃあごはんでも食べようか、となるけれども、プロは、そこからが長い。粘り強く、あれこれとさらに検討する」として「対局中にも集中が続き、終わったからと言ってそれでさよならではなくて、さらに集中を続ける。このような集中の粘り強さは将棋や囲碁の棋士の持っているすばらしい文化であり、必ずしもプロにならない子どもたちも、将棋や囲碁を学ぶことによって、他のことにも応用可能な粘り強い集中力をつけられる」と子供たちの教育に役立つと強調した。

 最後に茂木氏は「さすがにタイトル戦をずっと見ているのはつらいという人には、日曜のお昼にやっているNHKの囲碁の時間、将棋の時間のNHK杯を見ると良い。私は子どもの頃から見ているけれども、棋士たちのぶつかりあいを横から見ているだけで、大きなインスピレーションがあるはずだ。気が散る現代で、少しでも集中を」と脳科学の分野から囲碁や将棋観戦の利点を語った。