大人気アニメ「鬼滅の刃」制作会社やっと脱税告発 関係者語るワンマン社長の現金主義

2020年06月04日 17時00分

 マルサの強制調査から1年余り、やっと実態が判明した。大ヒット漫画「鬼滅の刃」のアニメなどを制作する「ユーフォーテーブル」(東京・中野区)が、法人税と消費税計約1億3900万円を脱税したとして、東京国税局査察部が、法人税法違反などの容疑で同社と近藤光社長(50)を東京地検に告発した。

 東京と大阪で運営するカフェ4店舗の帳簿を改ざんし、作品関連のメニューやグッズの売り上げの3~5割を申告せず、2015年からの3年間で約4億4600万円の所得を隠した疑いがあるという。

 同社をめぐっては、昨年3月の査察(強制調査)直後からその経営実態が「週刊文春デジタル」で報じられた。

 同社はアニメの大ヒットを背景に、2006年ごろからカフェやレストラン9店を東京、名古屋、大阪、徳島などで運営していた。

「従業員からずさんな経理を指摘する声が上がっていた。17年まで社員やアルバイトの給料は現金手渡し、店の金庫の現金を社長自ら回収に来るなど、極端な現金主義だった。ワンマンだった近藤社長が売り上げを“抜いて”いた疑惑は以前からささやかれていた」(関係者)

 昨年3月の強制調査では、近藤社長の自宅兼事務所の金庫から現金3億円が見つかったという。

 これを受け、同関係者は「本業のアニメ制作とは別の、カフェやイベント、グッズを含めた売り上げはこれまでに25億から30億円はあったとみられていたので、今回裏付けられた所得隠しが約4億5000万円というのも、事情を知る関係者の多くは少し拍子抜けしているようです」とも。

 同社は既に修正申告して全額を納付。弁護士は「ファンの皆さまをはじめ、関係者に心よりおわび申し上げます。より良い作品作りに向けた制作環境の整備、法令順守、経営適正化に努めます」としている。