最年少タイトル挑戦王手の藤井聡太七段は「怪物」 棋士のおもしろ異名を紹介!

2020年06月03日 17時00分

 将棋の高校生プロ、藤井聡太七段(17)は2日、東京都渋谷区の将棋会館で指された第91期棋聖戦本戦トーナメント準決勝で前名人の佐藤天彦九段(32)を破り、挑戦者決定戦に進出した。決定戦は4日に行われ、勝てば17歳10か月20日の最年少タイトル挑戦となる。

 ブランドスーツを着こなし、クラシック音楽好きな佐藤九段は、将棋界で“貴族”という異名を取る化け物的な強さの持ち主。藤井七段が夢に掲げる名人位を史上4番目の若さで羽生善治名人(当時)から奪取。3期も維持した。豊島将之2冠(竜王、名人)に敗れ失冠したものの、今も“鬼の巣窟”順位戦A級に在籍している。

 藤井七段は佐藤九段から2年前の朝日杯オープン戦で勝利を挙げているが、史上最年少タイトル挑戦への王手がかかる対局でも勝ってみせた。

 挑戦者決定戦の相手は叡王と王座を持つ永瀬拓矢2冠(27)。将棋に対する厳しい姿勢から、かつて“軍曹”、最近では“中尉”と階級アップして呼ばれる若手屈指の実力者で、白熱の戦いが期待される。

 プロ棋士は全員が“天才”であるが、その中でも異名が与えられるのは、トップ中のトップ。藤井七段はタイトルがないのに、すでに“怪物”と呼ばれている。

 怪物は大一番に向けて「挑戦者決定戦に進めて、うれしく思っている。永瀬2冠は充実している。コンディションを整えて、いい将棋を指したい」と話した。

 これまでの最年少挑戦は屋敷伸之九段(48)が1989年、棋聖戦に挑んだ17歳10か月24日。最年少でのタイトル獲得は90年、屋敷九段が18歳6か月で達成した。

 藤井七段が最年少タイトル挑戦の記録を更新する可能性があるのは、今月8日に5番勝負が開幕する渡辺明3冠(36=棋聖、棋王、王将)との棋聖戦のみとなっている。ちなみに渡辺3冠は、漫画「魔太郎がくる!!」のキャラクターにちなみ“魔太郎”と呼ばれることも。また、強すぎることから“魔王”の異名もある。

 ちなみに藤井七段は遠距離移動を伴う対局の休止で、この日は4月10日の王位戦以来53日ぶりの公式戦だった。