地域ギャラリーと隣の寿司店がコラボ!地域アートでコロナ禍の街を守る!

2020年06月01日 17時00分

梅津氏(左)と武ノ内氏

 緊急事態宣言が全面解除されたが、休業や営業時間の短縮を余儀なくされた飲食店へのダメージは深刻だ。

 そんな中、画家の梅津庸一氏を代表として運営される美術私塾「パープルーム」(神奈川県相模原市)では、ギャラリーに足を運んでくれた客をすぐ隣のすし店(みどり寿司)に案内している。美術家や美術愛好家はもとより、フラッと訪れた近所の人たちも、スタッフの案内ですし店ののれんをくぐっている。

 梅津氏は「コロナ禍でこのへんはガラガラで、終わってしまう店が出てくるのがやるせないですよね。今回の件で、芸術の分野も支援されるようになりましたが、国から支援してもらってアーティストをやっていくというよりも、自分の周りにあるものを何とかしたいと思ったんです。そんなことから、ツイッターでみどり寿司のことを発信するようになり、食とアートが結びつくようになりました。“地域アート”と言ってもいいのかも知れません」と言う。

 職人技が駆使されたすしは芸術品に例えられる。

「すしっていうのは創作物として、ちゃんとしたものですよね。技術も必要です。何十年もやって常連客がいる店は、公民館よりも公民館のような存在だと思うんです。チェーン店だけがはびこる街にしたくないんですよね。パープルームも、みどり寿司も風景の一部なんですよね」(梅津氏)

 みどり寿司店長の武ノ内恵二氏は、こう語る。

「コロナの前は土日はいっぱいになっていました。でも、(緊急事態宣言下では)一日3組しか入らないこともありました。ここで営業して37年目になりますが、こんなことは初めてです。休業協力金をもらって休むと常連さんも離れてしまうので、お客さんが来なくても店を開け続けるしかありませんでした。そんな時に梅津さんたちは10人以上連れて来てくれるんですね。お客さんに喜んでもらえるのが一番です」

 戦後最大の危機と言われる中、梅津氏を中心とするパープルームの活動は今後も続けられる。