長与千種 木村花さん急死に「私は殺されたと思っている」再発防止へ動く!

2020年05月25日 15時00分

花さんのあまりに早すぎる死は各方面に衝撃を与えた

 女子プロレス「スターダム」に所属した木村花さん(享年22)の突然の死により、マット界は深い悲しみに包まれた。世界中のプロレスラーたちが哀悼の意をささげる一方で、人気恋愛リアリティー番組「テラスハウス」(フジテレビ系とネットフリックスで放送、配信)に出演中だった花さんがSNSなどで誹謗中傷を受け悩んでいたことで、大きな波紋を呼んでいる。これに女子プロ界を代表して怒りの声を上げたのが、カリスマ・長与千種(55=マーベラス)だ。“姿なき殺人者”に対して警告を発し、再発防止へ各団体に働きかける意向を示した。

 花さんが23日未明に亡くなったと、同日に所属のスターダムが発表した。死因は明かさず「詳細につきましては、いまだ把握できていない部分もあり、引き続き関係者間の調査に協力してまいります」としている。

 元女子プロレスラーの木村響子さん(43)を母に持つ花さんは、2015年10月にプロレス専門学校「プロレス総合学院」に1期生として入学。16年3月30日の才木玲佳戦でデビューした。昨年4月にスターダム所属になり、以降はトップ選手の一人に成長。同年9月にはリーグ戦「5★STAR GP」で優勝し、今年1月4日には新日本プロレス東京ドーム大会のリングにも上がった。

 だが、昨年から出演する人気恋愛リアリティー番組「テラスハウス」で知名度が上がった一方、番組内の言動がもとでSNS上では誹謗中傷を受けるようになった。関係者によると、思い悩んだ花さんは4月にも「死」をほのめかすような言動があったという。その後、一時は友人宅に身を寄せ落ち着いたかに見えたが、再び自宅に戻った後の出来事だった。死の直前には飼っていた子猫をスターダム事務所の前に置き、帰らぬ人となった。

 女子プロ界の未来を担う若手レスラーの急死。本紙の取材に応じた長与は「ネットで大活躍していた子が、ネットに殺されるなんて。私は殺されたと思っているから」と憤る。花さんが高校生のころ、母・響子さんの売店を手伝いに会場を訪れるようになったころから面識があった。今年2月8日の後楽園大会後にも、来場していた長与のもとを訪れ「アドバイスと反省をお願いします」と声をかけてきたという。

 だからこそ「正直で素直で、臆病なところがある子だった。だからキャラとしては頑張ったと思うよ。なのに木村花の何を知っていたの? あれは(テラスハウスで)悪役を演じていたんだから。それを見てカッとなれたなら、それだけでいいじゃん。追撃することじゃない。だって(悪党レスラーの)ダンプ松本が竹刀を持って病院に行くか?って話でしょ」と訴える。

 再発防止のためにも、今後は業界全体で取り組むべき課題だと主張する。「各団体に言いたいのは、いかに選手を守っていくかということ。見る側のコンプライアンスも必要。『死ね』とか『消えろ』とか倫理的によろしくない言葉は、人を著しく阻害する。そういうものには警告し、それでもダメなら法に任せるのが一番だと思う。繰り返されるなら、身元開示することになりますと。法的措置もやぶさかでないと」

 すでにスターダムのロッシー小川エグゼクティブプロデューサー(63)とは、今後の業界のあり方を話し合ったという。「『姿なき殺人』とみんな言ってるけど、責め立てた人に言いたいのは、時効はないよと。重荷を背負わないといけないよって。どんどん足跡を消しているけど、法的に情報開示はできるから」。長与の提言は団体とファンの今後のあり方について一石を投じそうだ。