演劇、映画、音楽業界が支援求め団結 まだ高い休業要請緩和のハードル

2020年05月23日 17時00分

文化庁担当者に要望書を渡す渡辺えり

 長引く“コロナ自粛”で存亡危機の演劇や映画、ライブハウス、クラブ各業界団体が22日、東京・永田町に集結し、関係省庁担当者に国の公的支援を求めた。各業界を代表して「演劇緊急支援プロジェクト」呼びかけ人でもある女優・渡辺えり(65)が、文化庁の担当者に団体統一の要望書を渡した。

 この日は東京都が、休業要請を3段階で緩和すると発表した。国が週明けに緊急事態宣言を解除した場合、26日には現在の「ステップ0」から「1」へ移行する見通し。だが劇場や映画館は「2」で、ライブハウスやクラブは「3」にすら入っていない。

 渋谷の映画館「ユーロスペース」の北條誠人支配人は前日まで、6月1日に再開するつもりだっただけにガッカリ。3~5月の興行収入はほぼゼロで、6月以降も見通しが立たない。「だからこそ今回の基金の方に参加をして、少しでも私たちの劇場の仕事の持続のための力添え、支援をいただきたい」と訴えた。

 都内に10近いライブハウスを持つ「ロフト」グループの加藤梅造社長は「ライブハウスは実際にクラスターも発生しましたし…」と、対象から外されるのは予想していたという。ただライブハウスは小さい店が多く、今の公的支援だけではとても救えないと強調。身近なところでも、個人経営の店が5月で閉店した。

「ニュースにもならないようなツイッターのつぶやきで知って、ホントに心を痛めて、もうやるせない気持ちになった」

 再開に向けては換気や消毒の問題、また観客に対しても「歓声を上げないとか、拍手だけ」にお願いできないかなど、頭を悩ませている。

 新宿にある「青年劇場」福島明夫代表は、応援で駆け付けた国会議員たちに「文化、大事だよね」「やったらいいよね」と言われたというが、「実際に行政から出てくるものは、例えば『劇場開けてもいいけど客席の3分の1ね』とか『4分の1ね』っていう話になったら、開けることのリスクは誰が背負うの?」と疑問を呈した。