関西3府県が緊急事態宣言解除も 再開ほど遠く劇場関係者ら悲鳴

2020年05月21日 17時00分

解除を前に会見した吉村大阪府知事

 政府は緊急事態宣言が続いている8都道府県のうち、大阪、京都、兵庫の3府県について、21日にも宣言を解除する。

 20日、大阪府庁で定例会見を開いた吉村洋文知事は「僕は解除すべきと思っている。大阪においても陽性者がゼロの日もありましたし、右肩上がりではなく、下がり基調になっている」と語った。

 兵庫県の井戸敏三知事が、宣言の解除に「前のめりになりすぎているのでは」と慎重な姿勢を示したことについて、吉村氏は「それは井戸知事のご意見だろうが、休業要請の対象の範囲については兵庫、大阪、京都で足並みを揃えたい。調整しているが、統一できない場合はそれぞれの判断でやると思う」とした。

 21日の安倍首相の判断後に大阪府の対策本部会議を開き、今後の方向性を決める方針だ。大阪府では休業要請解除の独自基準「大阪モデル」の達成を受け、16日から1000平方メートルを超える大規模施設やクラスターが発生した施設などを除き、感染症対策を講じた上で休業要請を解除している。

 20日には、2月29日から臨時休業していた大阪城天守閣と西の丸庭園が営業再開。感染対策として、来場者に検温のほか集団感染発生に備えて連絡先の記入を求めた。以前は海外からの旅行客が多く押し寄せたが、関係者は「以前は1日6000人以上が来ていたが、今日は数百人。外国人は数人でした。結果を踏まえて、今後の対策を検討したい」と話した。

 一方、劇場などは府の感染防止対策マニュアルに従うと大赤字となるため、再開に踏み切れないでいる。対策本部会議でも、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)は約2800席のうち388席、なんばグランド花月は858席のうち128席しか使用できないとの指摘があった。

 ある劇場関係者は「ネット配信で何とかしのぐしかない。劇場は大衆のものだし、チケット代を5~6倍というわけにはいきませんからね。元に戻るにはほど遠い状況です」。解除となっても試行錯誤が続きそうだ。