神戸市立王子動物園のパンダ返還 ファンが語るタンタンの魅力

2020年05月20日 17時00分

 神戸市立王子動物園で飼育中の24歳の雌のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」が中国に帰ってしまう…。

 神戸市は19日、タンタンを中国に返還すると発表した。タンタンは2000年、繁殖と阪神大震災の復興支援を目的に、雄の「コウコウ(興興)」と一緒に来日した。だが、コウコウには繁殖能力がないことが判明(実は雌だった)。中国に返還された。新たに来日した2代目コウコウとの繁殖に取り組んできたが、死産などで赤ちゃんを育てることはできなかった。

 10年には2代目コウコウが、人工授精のための麻酔からの覚醒中に死んだ。以降、タンタンは同園で唯一のパンダとして過ごしてきた。

 関西在住のタンタンファンの女性は「日本にいるパンダの雌で一番好きなんです。短足がたまらなくかわいいんです」とその魅力を語る。「こんなにふらっと会いに行けるパンダはいなかった」と、神戸という立地の良さや市営動物園の入園料の安さも魅力だった。

 市は7月15日に迎える貸与期限の再延長を検討していたが、中国側から飼育環境の充実した場所で飼育したいとの意向が示され返還を決定した。

 新型コロナウイルスの影響で休園中の同園は、6月1日から一部施設を再開予定だが、密を避けるため、事前申し込みによる入園制限を実施。対象は「神戸市内在住者」と「兵庫県内在住の動物サポーター」になるという。

 前出のファンは「震災から25年を迎えて復興の役目はもう終えたかもしれないし、おばあちゃんで繁殖も無理だから、そろそろ返還か?なんて言われてましたけど、実際に決まって、かわいい家族のような子が帰ってしまうのはとても悲しい。でも、中国で幸せな余生を送ってほしい」と返還を惜しんだ。