新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、外出の自粛が重ねて呼びかけられる中、毎週末、観光地の神奈川県鎌倉市では海岸沿いの道路(国道134号線)などを中心に大渋滞が起こっている。全国に緊急事態宣言が発令されたにもかかわらず、先週末も大混雑の様子がニュースで報じられたばかりだ。神奈川県の黒岩祐治知事は21日の会見で「先週起きた現象は大変残念」と話した。
外出自粛を強く求められているのに、鎌倉に人が集まる状態について、前衆議院議員の浅尾慶一郎氏は本紙にこう語る。
「先週末、鎌倉市、藤沢市、逗子市、葉山町の湘南海岸沿いは多くの車で大変な渋滞でした。何と緊急事態宣言前よりも車の台数が増えているとのデータもあります。沿道の公営駐車場を閉鎖するなどの行政の努力も実らず残念です。ぜひ、皆様出かけるのは事態の終息後にお願いしたいです」
また、国道134号沿いで以前、レストランの店長をしていたSISパーソナルジムの代表でタレントの坂本一生は「驚きましたー!! 県外のナンバーの車がかなり、鎌倉市周辺に観光に来ているようですね。車から出ないというわけにはいきません。コンビニ、土産物店、寺社などに続々と人が集まるのは、地元の方々にとっては脅威だと思います。普段なら観光客は大歓迎ですが、状況を見て行動をしていただきたいです」と言う。
さらに前鎌倉市議会議長の中沢克之氏は「最近の鎌倉の空は澄んだ青空となって、また木々も青葉もえる風景です。しかし、風景は逃げません。鎌倉は新型コロナウイルスが終息しましたら、皆さんを心から歓迎してお待ちします。今はご自宅での、大切な時間を過ごしていただきたいと思います」と言い、前鎌倉市議会議員の渡辺昌一郎氏は「駐車場閉鎖のような規制策もしかりだが、市民が困惑している現状を広く理解してもらうため、市長自ら外に向かって心に響く強いメッセージを発信するべきだ。非常時だからこそ、命懸けで市民のために行動しているのかが問われている」と提言している。