湘南、九十九里で3密形成する「コロナドライブ」の危険な実態

2020年04月14日 17時00分

ビーチには人出が…

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言後、初の週末となった11、12日の東京や大阪中心部の人出は大幅に減少した。だが、長引く外出自粛要請に我慢し切れなくなったのか、近隣の県や郊外などへドライブに出掛けた人が予想以上に多かった。その結果、出先のサービスエリアのトイレ、道の駅などが大混雑して3密(密閉、密集、密接)が形成されていた。

 安倍晋三首相が緊急事態宣言し、小池百合子都知事が遊興施設や商業施設などへ休業要請…いよいよ切迫した状況になってきた新型コロナウイルスの感染拡大問題。そんな中、緊急事態宣言後、初の週末となった11、12日の東京と大阪の繁華街への人出は、85%以上減少(NTTドコモ調べ)したという。

 週末だけとはいえ、政府が提唱する「人との接触を8割減らす」目標に沿った現象にも見えるが、実は大きな落とし穴が潜んでいた。

 というのも、都心の人出は減ったものの、その分、郊外へ大移動が発生していたのだ。ストレス発散とばかりに出向いたものとみられている。

「3密を避け、家族で郊外にドライブぐらいは大丈夫だろう」と思ったに違いない。考えることはみな同じだ。その結果、ドライブ先で3密が形成され、感染拡大リスクを招いてしまっているのだ。

 先週末、仕事で神奈川・湘南と千葉・九十九里浜を車で訪れたアウトドア専門店の社長がこう明かす。

「湘南も九十九里浜もすごい人出でしたよ。湘南では海沿いの国道が、まるで夏休みのような大渋滞。九十九里浜ではサーファーが殺到しており、道の駅も大混雑。他県ナンバーが多く、こりゃいくら都心の人出が減っても、感染者数は減らないと思った」

 郊外へドライブする人たちの目的地は、湘南や九十九里浜だけではない。7都府県のほとんどの大手スポーツジムは緊急事態宣言後、店舗を一時閉鎖。その結果、発生した“ジム難民”たちが、営業している近隣県の店舗に、車で乗りつけ殺到したという。

 また、3密を避ける趣味として最適と思われていたバードウオッチングでも、一部で危ない噂が広がっているのだ。ある野鳥愛好家が明かす。

「この時期はときどき珍しい鳥が見られるが、情報が流れると多くの人が県をまたいで移動してしまう。3密を避けるとして車で行くものの、行った先で車を降りて地元の人と観察のために3密を形成してるんです。最近も珍しい鳥が出て大勢の人が3密状態で観察していたが、後日、そのなかから新型コロナウイルスの感染者が出たと噂が流れて騒然としている」

 3密を避けているつもりの人々が、新たな3密をつくっている…シャレにならない状況。これでは感染者数は減少しない。

 こうした緊急事態宣言が出された7都府県からの不要不急の来訪者を阻止すべく、厳しい規制をかける県も出始めた。山形では鉄道の駅や空港に加えて、県境の国道や高速道路で体温検査をすると発表。また、茨城も東京、千葉などからの来訪者が急増しているとして、それらの来訪者との接触をさけるため県全体に外出自粛を要請すると発表した。

“コロナ疎開”“コロナ避難”に続いて明らかになった“コロナドライブ”の実態。都会から消えた人たちが、ハンドルを握って3密危険エリアをつくりに出かけている。