“アベノマスク”を笑ってはいけない 米国マスク市場品薄の切迫度

2020年04月06日 17時00分

 布なら何でもマスクになる――。新型コロナウイルス対策で、日本政府が1世帯あたりに布製マスク2枚を配布する“アベノマスク”に「税金の無駄遣い!」「たった2枚だけ?」と非難ごうごうの中、米国では今になってマスクに効果ありと大慌て。米疾病対策センター(CDC)が公開したマスク作りの動画に驚がくの声が上がっている。

 新型コロナ騒動の前から日本では花粉症対策などでマスク姿は日常の光景だが、欧米では「マスク=病人が着ける」が根強い。新型コロナが感染拡大していく中でも世界保健機関(WHO)は「マスクはウイルスを防げない」とアナウンスしていたこともあって、普及していなかった。

 ところが、感染拡大の一途に「無症状者が感染を広げないためにもマスクを着用していた方がいいのでは」との見方が広まり、トランプ大統領は国民に着用を勧めると方針転換。N―95マスクやサージカルマスクは医療現場に優先的に確保されるべきとして、他国への輸出禁止まで通告した。

 その上でCDCは国民向けに「家庭用品から低コストでマスクを作れる」として、布やタオル、Tシャツを使ったマスクの作り方を動画で公開している。

 作るといっても、マスクの形状にハサミで切るワケではなく、長方形状に畳んで、最後は輪ゴムを付けるだけのもの。日本でもマスク品薄からコーヒーフィルターやペーパータオルを使ったお手製マスクが次々と編み出されたが、このCDC推奨はマスクというよりもただの当て布といった質素なものだ。

 この布マスクに比べれば、マスクの形状をしているアベノマスクの方がずいぶんと立派なものに見えてくる。CDCの動画から分かるように米国のマスク市場も品薄で緊迫状況が伝わってくるとあって、世界的な“マスク争奪戦”がさらに激化しかねない。