新型コロナウイルスの猛威が止まらない中、マスコミにも感染者が続出。国会でも自民党国会議員の感染が疑われる新たな局面に突入した。

 朝日新聞社は4日、東京本社編集局の30代女性記者が新型コロナに感染したと発表した。主に内勤だったという。マスコミ関係ではNHKや日本テレビ、小学館などで感染者が発表され、そのたびに永田町では、多くの取材者が行き交う国会に飛び火するのではないかと戦々恐々としている。

「国会議員は本会議場や委員室に入場前、消毒液による手指消毒やマスク着用を義務付けられています。国会や議員会館に入館するメディアや一般人は、入り口でサーモグラフィーで体温を測定し、37・5度以上の発熱がある場合は入館が認められなくなりました」(永田町関係者)

 新型コロナに感染した国会議員、秘書、政党職員、マスコミ関係者は衆議院記者クラブに伝えることにもなっている。「氏名、保健当局から新型コロナと認定された日付、現在の状態などを報告します。ただし濃厚接触者に関しては情報公開を行いません」(同)

 国内の感染者数がクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員、チャーター機による帰国者を含め4500人を突破した中、国会議員やスタッフの中に新型コロナ感染者が「ゼロ」なのには疑問の声が上がっている。

 永田町では2月に、国会議員スタッフの感染情報が流れて緊張が走り、最近ではこんな情報が飛び交った。「自民党で有望な議員のコロナ感染が疑われています。公明党議員は、肺炎にかかってPCR検査を受けた。陰性だといわれていますが…」(永田町関係者)。しかし、公式発表はない。

 世界では英国のジョンソン首相やフランス閣僚、イタリアの複数の州知事、米議会の上院議員が感染している。日本の国会はゼロを死守できるのか…。