公益財団法人ITM伊丹記念財団は30日、「第12回 伊丹十三賞」に脚本家の宮藤官九郎氏(49)が決まったと発表した。

 同賞は、映画監督をはじめ多彩な才能を発揮した故伊丹十三さんを顕彰するため2008年に創設。これまでタレントのタモリ、映画監督の是枝裕和氏、歌手の星野源らが受賞。宮藤氏は、昨年放送されたNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリンムピック噺(ばなし)~」において「チャレンジングな脚本によりテレビドラマの可能性を広げた」ことが評価された。

 宮藤氏は「オリジナリティーの塊のような孤高の映画作家、伊丹十三氏のお名前を冠した賞を、『いだてん』で受賞できて、こんなにうれしいことはありません」と感謝。続けて「大河ドラマという枠だからこそできたチャレンジでした。スポーツ史、戦争、東京の街の変遷を、膨大な資料と格闘しながら、オリムピック噺という形で構成する作業は、脚本家としての集大成でもあったと思います。それを具現化する全キャスト全スタッフの努力が、正当に評価されたことが何よりうれしいです」とコメントした。

 贈呈式は後日行われる。