若手女優・唐田えりか(22)との不倫が発覚し、女優・杏(33)との離婚危機に直面している俳優・東出昌大(32)が登場した記者会見で、芸能リポーターが聞いた「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか、どちらですか?」という質問が、大きな批判を浴びている。

 この会見は、東出がナレーターを務める映画「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」のトークイベント終了後、囲み取材の形式で行われた。不倫騒動後初めて公の場に登場した東出は、涙をこらえながら「このたびの件、最も謝罪しなければならないのは、妻に対してだと思っています」。その後も謝罪の言葉を繰り返した。

 そうした中で飛び出したのが「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか、どちらですか?」という質問。東出は長い沈黙の後「お相手のこともありますし、自分の心の内をここでしゃべることは妻を傷つけることになるので申し上げられない」と答えを避けた。

 この質問が「あまりにも失礼」と大きな批判を浴びている。“芸能界のご意見番”と言われる和田アキ子も、TBS系「アッコにおまかせ!」で「こんなこと聞きます?」「言っていいことと悪いことがある」と、この質問を斬って捨てた。

 だが不倫の謝罪会見を取材にするにあたって、このような質問をするのは芸能リポーターとして当たり前のことではないか、と思うのだ。

 ここ数年にあった不倫の謝罪会見で、一番まずかった対応はベッキーだろう。「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音との“ゲス不倫騒動”を報じた「週刊文春」の発売前日、慌てて会見を開いたが「報道陣からの質問は一切受け付けない」という中途半端なものだったため、大きな批判を浴びてしまった。

 そのせいかベッキー以降、謝罪会見はすべての質問を受け付け、真摯に答えるのが“正しい対応”と言われるようになった。特に不倫の謝罪会見を行うということは「何を聞かれてもちゃんと答える」という覚悟を持って臨んでいると思うのが普通だ。

 そんな覚悟を持って会見に臨む芸能人に対し、取材する側はある程度厳しい質問をぶつける必要がある。会見がナアナアな雰囲気のまま終わってしまったら、逆に会見を行った方が損をしてしまうからだ。「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか、どちらですか?」は、そういう思いから出た質問だと思うのだ。

 逆に言うと、この質問で絶句してしまった東出は、報道陣が思っているほど覚悟を持って会見を開いたわけではなかったのかもしれないが…。