大ヒット日本酒「死後さばきにあう」喜久盛酒造のびっくりネーミングの由来

2020年03月26日 11時00分

日本酒「死後さばきにあう」を持つ藤村社長

「何これ? 本当に日本酒の名前なの?」といったノリで、びっくりするような酒を造っているのが清酒製造業・喜久盛酒造(岩手県北上市)だ。銘柄はなんと「死後さばきにあう」(720ミリリットル、税込み1650円)。これじゃあ話題にならないワケがない。しかもラベルは、あの「キリスト看板」の様式そっくりだ。

「死後さばきにあう」とは、聖書にある言葉。宮城県にあるキリスト教系の団体「聖書配布協力会」がこのような言葉を使って看板を作り、日本全国で見ることができるが、特に東北地方に多い。

 黒地をベースに白い文字で「死後さばきにあう」と書かれ、さらには黄色い文字で「聖書」と書かれているラベルのデザインは強烈だ。日本酒らしい豊潤な味わいがありながらも、酸味がガツンとくるものになっている。日本食を食べながら味わうのにも適している。

 喜久盛酒造は1894年から酒蔵を続ける老舗で「喜久盛」や「鬼剣舞」といった日本酒を長年手がけてきた。5代目の藤村卓也さん(47)が社長に就任すると、次々とびっくり銘柄が生み出されるようになった。

「電氣菩薩」「タクシードライバー」「嫉み(そねみ)」「死後さばきにあう」など。「ビクトル投げからの膝十字固め」というにごり酒もある。

 藤村社長は「『キリスト看板』は岩手県にはなじみ深すぎるものなんですね。ビジュアル的にも黒地に白と黄色で書かれているので、カラーリングも最高です。種類もたくさんありますね。これをラベルにするという企画はずいぶん前からあったんですけど、企画として少し寝かしておいたんですよ。『死後さばきにあう』は昨年11月に販売し、ヒット商品になりました。大変な反響がありましたので、来年度もまた造りたいと思っています。みなさんには感謝しております」と語る。

 サブカル好きの藤村社長は「これからも変わり種の銘柄を出していきたい」と話している。