武漢の“終息宣言”は本当に大丈夫?4日連続「感染者ゼロ」のからくり

2020年03月23日 16時20分

“終息宣言”は本当に大丈夫? 新型コロナウイルスの感染が最も深刻な中国湖北省武漢市は22日、実施していた移動制限を一部緩和する通知を出した。中国当局は武漢市での新たな感染者の確認は19日以降ゼロだとしており、企業の操業再開を後押しする狙いだが、これら一連の中国政府の動きに警鐘を鳴らす声もある。

 感染が始まった湖北省武漢市で新たに確認された感染者が4日連続で「ゼロ」だったと発表。市内では検査所をなくして人の移動を促す。感染者がいない地域の住民は健康証明などがあれば出勤が可能となる。徐々に市内の公共交通機関を元に戻す。国営新華社通信によると、タクシーも含め乗車するには実名の登録が必要となる。さらに、湖北省内外の人が武漢入りする場合も健康状態の確認などで手続きを簡素化する。

 ただ、その一方で、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト電子版は22日、中国政府の極秘データとして、中国の新型コロナウイルス感染者4万3000人以上が2月末時点で、公式統計に含まれていなかったと報じた。これらはウイルス検査で陽性となったものの肺炎などの症状がない無症状感染者で、中国の基準では感染者とされないという。

 同紙によると、無症状感染者は全体の3分の1に上る。公式統計では2月末時点で感染者数は約8万人だが、無症状の人を含めれば全体で12万人を超える計算になる。

 日本の厚生労働省は検査で陽性であれば、無症状でも感染者として公表している。一方、このような中国当局の発表に、市民の中でも「無症状でも感染者ならうつるんじゃないの?」と不安に感じている人も少なくないという。

 ユーチューブチャンネル「地球ジャーナル ゆあチャン」で日本や中国の情報を発信している中国人ジャーナリストの周来友氏はこう指摘する。

「中国政府は3月19日および20日の新たな感染者数が連続で0人を達成したことを発表しましたが、実際には各地で数人から数百人規模で新たな感染者が出ていたことも明らかになっており、中国政府の発表に矛盾があることを指摘するネットユーザーも多くいたのです」

 さらに「終息宣言を1日でも早く発表したい中国政府。そんな政府に病院側が忖度しているということが事実であるならば、それこそ世界と国民に対する裏切りになるのではないでしょうか」と話している。