三浦瑠麗氏 日本が抱える「経済格差問題」ズバリ指摘

2020年03月18日 20時20分

三浦瑠麗氏

 国際政治学者の三浦瑠麗氏(39)、翻訳家の山形浩生氏(56)が18日、東京・千代田区の日比谷コンベンションホールで行われた映画「21世紀の資本」(20日公開、ジャスティン・ペンバートン監督)の特別試写会&トークショーに登場した。

 フランスの経済学者であるトマ・ピケティ氏の大ヒット経済書が映画化された。三浦氏は同書について「個人的なことを言えば(発売された)2014年時点で非正規雇用だったんですね。世代的にずっと展望が持てなかった。経済は経済の仕事をしてくれと。政治は分配が仕事で、それを政府は福祉を放棄するような構造に問題意識を持っていました」と話す。

 同書の日本語版を翻訳した山形氏は「そもそも、そんなに売れる本ではなかったはずなんですが、偶然売れた。理由の一つは経済格差。格差を考え直さなくてはいけないという流れが世界的にあったのでは。もう一つは、経済学において格差、資本とかあまり扱いが難しかったが、この本が出てきたことで、きちんとしたレベルで話ができることになったと思います」と指摘した。

 映画と経済書の違いについて聞かれると、山形氏は「まず、映画の方が早く見終わります」と笑わせる。「すごく単純化しているが、ピケティ氏が訴えかけた部分のツボというのは捉えているなと思います」

 三浦氏は「私は戦争を研究してきたので(映画を見ると)救いは戦争だというイメージをとらえかねない部分がある。制作者の意図とは少し違う部分がある。もはや、この道を取ると戦争しかないと取られるのは困ります」と話した。

 現在の日本が抱える経済格差問題について聞かれると「日本は割と高額所得者や企業に関して、いざ重い税をかけるとなったら、かけられる国なんですね。ただ、現状、何も(戦争などの)破壊がない中で格差に対する行動が取れるか。有権者のねじれなどありますので。コロナウイルスの死者数に一喜一憂するのに(経済的困窮による)児童虐待の数にはどうですか? 一気に問題提起していかないといけないと思います」と話した。

 今後日本が取るべき道に関しては「2020年は経済対策をしながら、できなかった政策を取らなくてはいけない。私が各政党に提案したいのは、子育て世代に対する税額控除とか、いろんなスキームを組み合わせて、いろんな制度を作るべきではないかと思います」と訴えた。