朝日新聞がフルボッコ状態だ。13日に同社の小滝ちひろ編集委員がツイッターで「あっという間に世界中を席巻し、戦争でもないのに超大国の大統領が恐れ慄く。新コロナウイルスは、ある意味で痛快な存在かもしれない」とつぶやいて炎上した。多くの死者が出ているウイルスの出現に「痛快」とはのんき過ぎたのだ。

 14日になって朝日新聞の広報は「報道姿勢と相容れない行為だったと重く受け止め、(中略)本人が説明やおわびなしにアカウントを削除したことも不適切でした。深くおわびします」と発表した。

 実は朝日新聞の炎上事案はこれだけではなかった。14日に常磐線が9年ぶりに全線で再開したことを朝日新聞の映像報道部がツイッターで写真とともに紹介していた。写真は「この先帰還困難区域につき通行止め」の看板の奥を走る電車だった。

 これにかみついたのがこの日に常磐線に乗った無所属で自民党二階派の「特別会員」でもある細野豪志衆院議員だ。民主党政権時代に原発事故担当相で、復興に尽力していたとあって、ツイッターで「あれだけ笑顔に溢れて、手を振る人々の姿を全てスルーし、この写真を選ぶか…。怒りを通り越して、情けなくなる」と批判した。

「写真の焦点は復興のシンボルたる常磐線の『電車』ではなく『帰還困難区域』の看板に当たっている。報道は自由だ。写真は確かに現実だ。ただこれだけは覚えておこう。彼らの関心は福島の『復興』ではなく、専ら『困難』さに向けられているということを」(14日のツイート)

“朝日が復興の邪魔をしている”と言わんばかり。15日、撮影したカメラマンが細野氏に対してツイッター上で「事実と違います。ピントは常磐線の車両に合わせています」と反論。今後の火種になりそう。永田町関係者は「安倍首相が朝日嫌いなので自民党の若手も右に倣えで朝日批判をするんですよ」と指摘。細野氏は若手ではないが、今やすっかり自民党の人になったみたいだ。