新型コロナウイルスの影響が、とんでもない傍聴倍率を生み出す?

 大阪府寝屋川市の自宅のプレハブ小屋に、10年以上にわたって長女の柿元愛里さん(33=当時)を監禁し、凍死させたとして、監禁と保護責任者遺棄致死の罪に問われた父親の柿元泰孝被告(57)と母親の由加里被告(55)の判決公判が12日、大阪地裁で行われ、求刑通り懲役13年を言い渡した。

 これまでの公判で両被告側は、愛里さんが自傷行為を行ったり、狭い場所に閉じこもりたがったことから「本人が望むような生活をさせた。監禁ではなく精神疾患の療養目的で社会的相当性がある」と否認していた。

 愛里さんが身長145センチ、体重わずか19キロという変わり果てた姿で見つかったことや、プレハブ小屋の異様さから、現代版“座敷牢”事件として注目を集めただけに、この日は多くの傍聴希望者が駆けつけた。

 そのため91人が傍聴できる最も大きな法廷を割り当てていたが、この日から新型コロナウイルス感染拡大防止のため、傍聴人の間に2人分のスペースを空ける措置を実施。本来なら60席近い一般傍聴席はわずか19席(車いす2席)となり、倍率はアップ。報道関係者席を含めても、傍聴したのは30数人だった。

 同様の措置は東京地裁などでも取られる。裁判所関係者によると「いつまで措置が続くかは分からない」とのことで、ある傍聴希望者は「このまま続けば槇原さんの裁判がすごいことになるかもしれませんね」と話す。

 初公判が開かれるのは通常、起訴から約1~2か月後。覚せい剤取締法違反などの罪で起訴された槇原敬之被告(50)の場合、4~5月ごろが予測される。措置が続けば傍聴倍率がとんでもないことになるかもというわけだ。

 ちなみに、同じ歌手のASKAの初公判は傍聴希望者が2646人で、倍率は約126倍だった。槇原被告はどうなる?