日本初演となるブロードウエーミュージカル「アナスタシア」は6日、新型コロナウイルス感染拡大で中止していた東京公演(東急シアターオーブ)を9日から上演すると公式サイトで発表した。

 同作は帝政ロシア最後のロマノフ2世の皇女アナスタシアが生き延びたという伝説にもとづいた物語。葵わかな(21)、木下晴香(21)がダブルキャストで主演を務め、山本耕史、CHEMISTRYの堂珍嘉邦らが出演。ロードウェーでロングラン上演されたミュージカルの日本初演公演として注目されている。新型コロナの影響を受け、先月27日に「東京公演の内、3月1日(日)から3月8日(日)までの9公演を中止」と発表。この日、9日から上演を発表となった。

 公式サイトでは「9日以降の公演について、公演中止期間に劇場の館内全体の消毒を実施し、感染症予防の取り組みを行った上で公演を実施させていただきます」と告知。観客に対して、感染予防および拡散防止のため「体調が優れない方」「37・5度以上の発熱や咳など風邪の症状があるお客様」「同居家族や職場、学校など身近に新型コロナウイルス感染症の感染者もしくは感染の可能性のある方がいらっしゃるお客様」「中国および韓国全土、イラン・コム州、テヘラン州及びギーラーン州から日本へ入国後14日間経過していないお客様」などについては「観劇をお控えいただきますようお願い申し上げます」としている。観劇NGにあたる場合、感染予防のために観劇を取りやめる場合にはチケットの払い戻しに応じる。

 また、感染予防対策として劇場入り口に赤外線サーモグラフィを設置。「検知結果によっては、改めて体温測定をさせていただき、37.5度以上の場合はご入場をお断りいたします」とチェックを強化。換気の徹底、バーカウンターの営業取りやめ、オペラグラスやブランケットの貸し出しもしないなど厳重な警戒態勢を敷く。

 リリー役のマルシア(51)はこの日、自身のブログで上演を報告。「まだまだ油断は出来ませんが‬スタッフ、キャスト一丸となって‬#ミュージカルアナスタシア‬9日から幕が開きます‬。どうぞよろしくお願い申し上げます」とつづった。

 東京公演は29日まで全25公演。大阪公演(梅田芸術劇場)は4月6~18日の全18公演。