2年前に覚醒剤と危険ドラッグ「ラッシュ」を所持したとして、東京地検は4日、人気シンガー・ソングライターの槇原敬之容疑者(50)を、覚せい剤取締法違反と医薬品医療機器法違反の罪で起訴した。

 槇原被告は2年前の容疑を大筋で認め「長い間、薬物は使っていない」などと供述。実際、先月13日の逮捕時に警視庁が採取した尿からも、違法薬物の成分は検出されなかった。

 一昨年3月まで、槇原被告には20年間来のパートナーA氏(43)がいた。だが新恋人ができ、個人事務所代表だったA氏をクビにし、おまけにA氏が覚醒剤事件で捕まると、同被告は東京・港区の“愛の巣”から、渋谷区に建てた“マッキー御殿”に引っ越した。

 この今の自宅からはラッシュとみられる液体、割れたガラス製パイプが押収済みだが、覚醒剤などの使用での再逮捕はなし。ここ2年は“シロ”だったと証明された格好だ。

 ただA氏と関係が切れた後も、警視庁には「槇原の薬物に関するタレコミがあった」と捜査関係者は声を潜める。

「警視庁に寄せられている有名人の薬物絡みの情報は今、200件ぐらいある。中でも槇原の場合、2年前からの捜査の積み上げもあるし、もし今ガサ(家宅捜索)をかけて空振りでもイケると判断。それで逮捕に踏み切った」

 合成麻薬の所持で昨秋逮捕、起訴されるも、使用での再逮捕はなかった沢尻エリカ(33)と同じパターン。現段階で槇原被告は、保釈が認められた場合、勾留先の警視庁東京湾岸署前で謝罪するという話だ。ただ沢尻も保釈前は同様の情報があったが、結局本人がゴネて、保釈時に同署前での“公開謝罪”はしなかった。

 この槇原事件と不気味にリンクするのが、昨秋4度目の覚醒剤事件を起こした田代まさし被告(63)だ。仙台地裁での初公判は、槇原被告が逮捕された先月13日。そして槇原被告が起訴された4日、懲役2年6月、うち懲役6月を保護観察付き執行猶予2年(求刑懲役3年6月)の有罪判決が言い渡された。