長寿番組「徹子の部屋」再引っ越しの裏事情

2020年01月30日 11時00分

テレビ朝日

 タレントの黒柳徹子(86)が司会を務める長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系=月~金曜正午~午後0時30分)が、春から“またもお引っ越し”をすることが本紙の取材で分かった。いったいその理由は? 6年連続で視聴率3冠王(全日、プライム、ゴールデン)の日本テレビを追い抜くためのテレ朝の“秘策”のようにも見えるが、関係者からは「扱いに困った末の」引っ越し説も出ている。長寿番組の移動の裏事情を追った。

 2015年に放送1万回、16年に40周年の節目を迎えていた「徹子の部屋」(以下「徹子」)。現在は正午からの放送時間帯が、この4月の番組改編でまたまた変わる。

「13時スタートになるようです。『ワイド!スクランブル2部』が12時~13時、そして『徹子の部屋』が13時~13時30分という流れでほぼ決定」と明かすのは広告代理店関係者。

 現在は午前10時25分~正午に大下容子アナがMCを務める情報番組「ワイド!スクランブル 1部」が放送され、それに続いて「徹子」、午後0時30分からドラマ「やすらぎの刻~道」、0時50分~1時40分が「ワイド! 2部」という流れになっている。「ワイド――」の1部と2部が「徹子」とドラマを挟み込む形だが、4月からは1部と2部を続けて放送し、その後に「徹子」と、大幅にチェンジすることになった。ドラマは3月で終了予定だ。

「徹子」のお引っ越しは初めてではない。

 番組放送開始の1976年から午後1時台の枠に定着しており、97年からは1時20分スタートだった。14年に現在の時間帯に変更となり、番組始まって初の午後0時台開始となった。

 それがなぜ再び、1時台に戻ってきたのか? 

 前出の代理店関係者は「テレ朝の苦悩が見て取れますよ」と指摘する。

 テレ朝は昨年12月、6年半ぶりに月間視聴率3冠王を獲得。とはいえ、年間視聴率では19年まで6年連続で日テレが3冠王となっており、まだまだ先を行かれている。

「テレ朝が強化したいポイントは『昼』なんです。朝の『羽鳥慎一 モーニングショー』も、夜の『報道ステーション』も好調ですから、昼帯の視聴率の底上げができれば、日テレ追撃につながる」(前出代理店関係者)

 テレ朝にとっては昼が“弱点”となっており、日テレを追い越せない要因と分析しているのだ。

「(『徹子』の)視聴率は4~5%台というところで、正直、日テレ追撃の起爆剤にはならない。移動は編成的に扱いに困っているという印象を受ける」(前同)

 直近では、27日放送分は平均5・7%だった(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。

「ワイド!」と「徹子」の視聴者層は必ずしも重ならない。現状だと1部と2部の間が「徹子」とドラマでぶった切られる形となっており、2部に視聴者が戻ってこないこともあった。それを整理することで、少しでも視聴率を上昇させようという策だろう。

 同番組の視聴率は決して良くないとはいえ、それでも決して打ち切りにはならない社内の“裏事情”がある。

「長年、テレ朝に貢献してくれた徹子さんの番組ですし、この番組は早河(洋)会長案件なので、いうなれば“聖域”です」(テレ朝関係者)

 それと同時に、局内には「徹子」だけは「絶対になくしてはいけない」という声もある。

「番組の歴史はテレ朝の歴史でもあるし、テレビのスターの歴史でもある。スターの訃報の時は、番組の過去の素材を掘り起こして使用できる。いわば局の財産にもなっている。(同じく長寿番組だった)『笑っていいとも!』をなくしたフジが、劇的に視聴率が回復しましたか?」とは別のテレ朝関係者。

 果たして、今回のお引っ越しで、弱点の“昼の視聴率”が上がるのか? いずれにしても枠が変わろうが「徹子」がテレ朝の財産であることに変わりはないが…。