MXテレビ高級外車騒動「担当者自殺」の闇

2020年01月28日 17時00分

渦中の東京MX

 最悪の事態になってしまった。東京MXテレビの“ランボルギーニ騒動”で、中心人物とされた社外企画会社の番組制作担当者の40代男性X氏が、福岡市西区で遺体で見つかったことが27日、分かった。車中で練炭自殺を図ったとみられる。これにより、同車が優勝者に届かなかった問題や参加者から集めた大金の行方など、事件の真相は分からずじまい。車内から「ご迷惑をおかけしました」と書かれたメモが見つかったが、他方でX氏が生前「脅されている」と周囲にこぼしていたという情報もある。X氏を自殺に追い込んだものとは――。

 X氏は東京MXテレビが2019年1~3月の深夜に放送したバラエティー番組「欲望の塊」の制作を担当。番組は20人のイケメンホストが2000万円相当の高級外車「ランボルギーニ」の獲得を目指して、ゲームに挑む内容だった。

 優勝したのは新宿・歌舞伎町のホストクラブ社長で「噂のりっくん」こと一陸斗氏。ところが、待てど暮らせど、ランボルギーニが納車される気配がない。ついにはX氏と連絡が取れなくなり「ダマされた!」と自覚。今月15日に被害を公表した。参加したホストは宣伝料名目で1人当たり150万円前後をX氏に支払ったという。この時点でX氏の懐には3000万円が入った計算となる。

 X氏はMXの社員ではなく、ホストのフリーペーパーを発行する企画会社の社長だった。X氏が番組の企画を制作会社A社に持ち込み、これに乗っかったA社がMXから放送枠を買い取った。

 関係者によれば「当初からX氏は金払いが悪く、制作費の半額も納めないままドロンした。番組MCの極楽とんぼ・山本圭壱さんら出演者のギャラも未払いだった」。

 そして肝心のランボルギーニを購入する気配もなかった。つまり、今回の騒動は、ホスト20人から手っ取り早く3000万円を集め、そのままバックレた“詐欺”のようなものだ。

 そのX氏が自殺したとなれば、3000万円の行方をたどることは事実上不可能だろう。

 警察関係者によれば「遺体や車中から大金が発見されたという情報は今のところない」という。

 マスコミで大々的に報じられ、追い込まれて自ら命を絶った可能性も否定できないが、X氏周辺では気になる話も飛び交っている。

 生前、X氏が周囲に「あるところから『早く金に換えてこい!』と脅されている」と話していたというのだ。そのころのX氏は、周囲からの信用度が高くなかったことから“あるところ”の正体も「金に換えてこい」が何を指すのかも、気には留めなかったというが…。

 舞台裏を知る人物は「ホスト側との交渉で、ランボルギーニをもらっても年間の維持費がかかるから『そっち(X氏)の方で車を換金しろ』と要求されていたと聞いた。その際、ホスト以外の怖~い人たちも介入してきたようだ。それらをX氏がプレッシャーに感じた可能性はある」と話す。

 X氏の企画会社も資金繰りに苦労し、切羽詰まっていたという。すべてにおいて追い込まれていたことは確かなようだ。

 被害を告発した一陸斗氏はこの日、ツイッターで「心からご冥福をお祈りします。起きてびっくりしました。僕自身もショックで まだ気持ちの整理がついていません。皆色々思うところはあると思うけど 分かって欲しいのは誰かを傷つけようと思って行動したわけじゃないです。色んな方を巻き込んでしまい 申し訳ございませんでした。」と投稿。

 すっかり意気消沈してしまっている。

 X氏が“消えた”ことで、騒動の真相は闇に葬られてしまうのか――。