俳優の高嶋政伸(53)、女優の堀田茜(27)、西村美柚(22)、生田智子(52)、中島良監督(37)が11日、都内で映画「アパレル・デザイナー」(公開中)の舞台あいさつを行った。

 同作は、経営状態が苦境に陥った老舗アパレルメーカーを、高嶋演じる元社員デザイナーが立て直そうとする物語。26年ぶりに主演を務める高嶋は「感無量ですね。撮影からもう1年がたちますが、撮影中の楽しい思い出しかない」としみじみとした様子で話した。

 続けて「主人公は孤高の天才デザイナーではなく、モノづくりを心から愛した人間です。自分が踏み台になっても、どんどん若い才能を世に出していく。私も若い人と共演して新しい感性に触れると刺激になる。役と自分がリンクできたと思う」と振り返った。

 そんな高嶋から若きパタンナーとしてスカウトされるのが堀田だ。自身もモデルとして活動するだけに「一つの洋服を作るのに、たくさんの人が携わって、ディテールにもこだわっているのを知ると、大切にしていきたいと思った」と率直に語った。

 ちょうど撮影中に、平成から令和に御代がわりを迎えた。記念すべき新時代を迎えたからか、その日の現場の晩ご飯で“スペシャルディナー”が振る舞われたのだが、高嶋は目を丸くしたという。

「ものすんごいステーキが出たんですよ。ケータリングなのに、ですよ(笑い)。鉄板で焼いてますもん。ポテトまでくっついて。現場中、ステーキのニオイがしていました。令和、おめでとうということなんだと思います」

 高嶋にとっては、26年ぶりの主演映画に、御代がわりまであり、メモリアルな現場となったようだ。